三重ブランド第1号認定のブランドカキ「的矢かき」のフルコース料理などを提供する旅館「いかだ荘 山上(さんじょう)」(志摩市磯部町、TEL 0599-57-2035)が来年5月、創業60周年を迎える。
安心してカキが食べられるようにと佐藤養殖場(同)の創業者で水産学者の佐藤忠勇(ただお)(1887~1984年)さんが情熱をかけて「垂下式養殖法」(1928年~)や「紫外線滅菌浄化法」(1955年~)などによって完成させた「的矢かき」をメインに取り扱う同館。先々代の井坂博さんと佐藤さんが友人だったことから佐藤さんのアドバイスを受けて1957(昭和32)年5月3日創業した。
同館の人気メニューは「的矢かきフルコース」Aコース11品(7,000円)、Bコース9品(6,000円)。的矢かきに合う最高のワインを求めてスロベニアワインと巡り合い、一昨年からスロベニア共和国とのワインを通した食文化の交流などを積極的に行っている。昨年初めて初代スロベニア共和国名誉領事の森幸雄さんらを招いて「的矢かきとスロベニアワインの収穫祭」を開いた。
同館は60周年を記念して11月13日、カナダ人で落語家の桂三輝(サンシャイン)さんの落語会「おかげさまで創業60周年記念『やまのうえの落語会』」を開催する。
同館代表の井坂泰さんは「桂三輝さんは、現在カナダ国籍ではあるが両親がスロベニア共和国出身で日本スロベニア親善大使も務める。この地で60年間営業させていただいた感謝を込めて地元の人に楽しんでもらいたいと思い企画した。お気軽にご参加いただければ」と呼び掛ける。
落語会の開場は13時~、開演13時30分~。入場無料。