伊勢市在住の「みやざきみわ」さんの自宅で現在、水槽に飼っている金魚が「水中でしゃべる」という。
「しゃべる金魚」は、現在高校3年の、みやざきさんの三女が小学6年の時に伊勢市で100年の歴史を持つ「高柳の夜店」(伊勢市宮町)の金魚すくいですくったワキンのうちの1匹が大きくなったものという。家族からは「きんちゃん」と呼ばれている。
みやざきさんは現在、「才能コーディネーター」として、人の性格などを鑑定し適性を判断し人事面での企業コンサルティングを行っている。2014年10月には自著を出版した。
みやざきさんによると、きんちゃんがしゃべることに気付いたのは2014年。書籍の執筆のために半年以上自宅のリビングで作業をしていた時だという。
みやざきさんは「チュンチュンと音がしてうるさくて集中できなくて困っていたら、きんちゃんだった。餌が欲しいと訴えているのか、何かをしゃべっているように聞こえた。水面で口を開ける時に鳴るパクパクという音とは明らかに違い、水中でチュンチュンと言っている。きんちゃんには悪いと思ったが本を書き上げるまでは静かにしてほしかったので水槽を移動させた」と説明する。
その後の観察で、家族が水槽の近くを通る時にチュンチュンとしゃべることを発見。それ以来、三女が「きんちゃん、おなか空いたの?」と優しく声を掛けて餌をあげるようになると、きんちゃんの「声」はさらに大きくなったという。
みやざきさんは「昨年飼っていた犬が死んでしまって家族全員が悲しくて泣いていた時は、きんちゃんはしゃべらず静かに固まっていた。みんなで『この子』ってもしかして空気読めるんじゃない?と悲しんでいる家族に笑顔を与えてくれた(笑)」と振り返る。
ランチュウ飼育36年のキャリアを持ち、伊勢志摩でランチュウ愛好家たちのグループ「志摩紅鱗(こうりん)会」の会長を務める小河孝さんは「しゃべる金魚はこれまで聞いたことがない。ユーチューブにもアップされてないのでは…。金魚や鯉には口の奥に咽頭歯(いんとうし)という歯があるので、もしかしたらそれを上手に使って音を出しているのかもしれない」と推測する。