五穀豊穣(ほうじょう)、国家繁栄、世界平和を願う「神嘗祭(かんなめさい)」が10月15日から25日まで、伊勢神宮の正宮、別宮、摂社、末社125社で執り行われる。10月15日外宮(げくう)で新祭主の黒田清子(さやこ)さんが初の祭典の奉仕を行った。
「神嘗正月」「神宮の正月」とも呼ばれ、伊勢神宮で執り行われる年間1600余りの祭典の中で最も重要とされる同祭は、今年の初穂(新穀)を神にささげ感謝する祭典。
伊勢神宮祭主の黒田さんは6月19日付で就任。天皇皇后両陛下の長女。1988(昭和63)年10月28日から今年6月19日までの間、天皇陛下の姉・池田厚子さんが祭主を務めた。黒田さんは2012年4月26日から2013年10月6日まで臨時祭主として、第62回神宮式年遷宮において池田さんを補佐し祭典を奉仕した。
同祭は、まず内宮(ないくう)にて15日17時から無事に祭典が行われるようにと「興玉神祭(おきたましんさい)」、神職が祭典奉仕をしてもいいかどうかを占う「御卜(みうら)」を行う。同日外宮(げくう)で22時から、アワビや伊勢エビなど約30品目の神饌(しんせん)が並ぶ「由貴夕大御饌祭(ゆきのゆうべのおおみけさい)」、16日2時から「由貴朝大御饌祭(ゆきのあしたのおおみけさい)」、12時から天皇陛下からの幣帛(へいはく)を奉納する「奉幣(ほうへい)」、18時から「御神楽(みかぐら)」。続いて16日の22時から内宮でも同様に祭典が執り行われる。
黒田さんは17日まで奉仕する。