二見興玉神社(伊勢市二見町)の「夫婦(めおと)岩」の大しめ縄の張り替え神事が9月9日、同神社境内で行われた。
本来は9月5日に行う予定だった大しめ縄の張り替えだったが、台風21号の影響を考慮し岩に登って行う作業は危険と判断、5日に神事だけを執り行い、張り替え作業だけこの日に変更した。
8月23日に襲来した台風20号では高波と強風で、大しめ縄が全て切れ次の日の24日夕方、しめ縄のない岩と岩の間から大きな虹がかかった。この日まで1本のしめ縄だけでしのいでいた夫婦岩。
この日は11時から作業が始まり、新しいしめ縄5本を参拝者らと協力し合いながら夫婦岩まで送り、神職や氏子らが1本、1本丁寧に手際よく男岩と女岩にかけ替えた。
同神社の金子清郎宮司は「夫婦岩の張り替え作業は危険を伴うので日程を変更した。今日は風もなく穏やかな快晴で無事張り替えることができてほっととしている。幸いのこの日は9月9日の重陽(ちょうよう)で、菊の節句で縁起もいい」と話す。
大しめ縄は、1本約35メートル、太さ10センチ、重さ約40キロで、5本のしめ縄を渡して男岩(おいわ)と女岩(めいわ)を結び、毎年5月5日と9月5日、12月の3回「大注連縄張(おおしめなわはり)神事」が行われる。