旅館「浜千代館」(伊勢市二見町、TEL 0596-43-2050)のおかみ・濱千代美治さんが11月11日、自身の出身地・愛知県江南市のPR大使に任命され、江南市長の澤田和延さん同席の下、同館で委嘱式が行われた。
1889(明治22)年創業の同館は、「夫婦(めおと)岩」のある「二見興玉(おきたま)神社」(同)の参道から続く門前町に位置する老舗旅館。
濱千代さんは、同市の古知野南小学校、古知野中学校、江南高校を卒業し、1990年に若おかみとして嫁いだ。1998年から宿泊客に気軽にジャズを聞いてもらおうと月に1回自身がボーカルを務めるジャズライブを行い、年に数回プロのミュージシャンを呼び宿泊者以外の一般客にもジャズライブを開催、時には飛び入りで歌ったりしている。昨年「NAGOYA Blue Note(名古屋ブルーノート)」(愛知県名古屋市)やニューヨークのライブハウスでもライブを行った。11月18日に開催予定の「夫婦岩」に向かって愛を叫ぶイベント「夫婦の町の中心で愛を叫ぶ(めおチュー)」の事務局も務める。
この日は、澤田市長、企画部部長の片野富男さん、企画部地方創生推進課地域の魅力発信グループの稲波克純さんの3人が江南市PR大使の委嘱状を手渡すために同館を訪れた。
委嘱式では、委嘱状と「江南市PR大使」と書かれたタスキ・名刺、江南市のマスコットキャラクター「藤花(ふじか)ちゃん」のぬいぐるみが澤田市長から直接手渡された。
澤田市長は「江南市出身の濱千代さんが『江南サマージャズフェスティバル』に出演するようになって今年で4年目になる。月に一度名古屋でラジオ番組を持つ濱千代さんからのお誘いで私もラジオに出演させていただいたりし、いつも江南市のために貢献してくれていることや、各地で行うライブでも積極的に江南市をPRしていただいていることなどから今回、大使になっていただいた」と説明する。
濱千代さんは「江南市は広さ4700平方メートル、最長75メートルにもなる曼陀羅寺(まんだらじ)の藤棚が有名。12種類の藤が色鮮やかに咲き誇るが、中でも黄花の藤はお願いをすると願いがかなうといわれている。私もPR大使になりたいとお願いしたらかなったので、ぜひゴールデンウィークのころの春に訪れて黄花の藤を探してほしい」と話す。
濱千代さんは「今後、江南市の『越津ねぎ(こしつねぎ)』など農産物を旅館の料理で活用するなど、大使としての使命を全うしたい。もちろん自称『非公認・伊勢志摩親善大使』として伊勢志摩地域のPRにもお役に立てるように頑張りたい」と意欲を見せる。