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皇学館大学「日本酒プロジェクト」 東儀秀樹さんの曲聞かせ完成

皇学館大学「日本酒プロジェクト」 東儀秀樹さんの曲聞かせ完成

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 皇学館大学(伊勢市神田久志本町)の学生らが1年間かけて造った日本酒「神都(しんと)の祈り」の完成を祝う完醸祭(かんじょうさい)が3月17日、旭酒造(多気郡明和町)の酒蔵で行われた。

【その他の画像】皇学館大学「日本酒プロジェクト」、「神都の祈り 純米大吟醸 斎王」

 同大、三重県明和町、民間生産者の松幸農産(伊勢市川端町)と2つの蔵元・旭酒造と伊勢萬(伊勢市小俣町)がそれぞれ協力し合い、2016年に「産学官連携日本酒プロジェクト」を立ち上げ、今年で3年目を迎える。コメ作り(生産)、酒造り(加工・醸造)、販売(流通・マーケティング)を通して6次産業化を実践し、新ブランドを立ち上げ地域活性化を目指し、人材育成を図ろうとするもの。

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 昨年5月に田植えを行い、9月に収穫し、今年2月に仕込み、3月に完成した。その間にイベントなどでPR、販売などを行った。同大の神職を目指す神道科の学生による神事「お田植え祭」「抜穂祭」「醸造祭」「完醸祭」は欠かさず行い、神様に五穀豊穣(ほうじょう)の祈りをささげている。

 完成した日本酒は、明和町の前野と斎宮(さいくう)の2カ所の水田(計60アール・約6反)で三重県農業研究所伊賀農業研究室(伊賀市森寺)で開発された酒造好適米品種(酒米)「神の穂(かみのほ)」を栽培し、三重県工業研究所(津市高茶屋)で開発された吟醸酒向きの酵母「MK-3」を使い、旭酒造が「斎王(さいおう)」を、伊勢萬が「御裳濯川(みもすそがわ)」を作った。また「斎王」には、音楽家・雅楽師で同大の特別招聘(しょうへい)教授を務める東儀秀樹さんが明和町をイメージして作曲した「神都の祈り」の曲を聞かせて仕込んだ。

 旭酒造社長の西山利之さんは「年々素晴らしい仕上がりになっている。音響醸造は昨年から取り組み今年で2年目だが、酵母が元気になっている気がする」と話す。松幸農産社長の松田丈輔さんは「これまで酒米を作ったことがなかったのでいい経験になった。学生たちからも刺激を多く頂いている」とほほ笑む。

 同プロジェクト担当で同大教育開発センター准教授の千田良仁さんは「『斎王』は宮川と櫛田川の伏流水を使い辛口ですっきり、コメのうま味を感じる味わい、『御裳濯川』は五十鈴川の伏流水を使いフレッシュな甘みが際立つ芳醇(ほうじゅん)な香りが特長で、それぞれ同じコメ、酵母を使っているにもかかわらず特長に差が出るのは興味深く、仕込み水や伝統の製法の違いによるものなのか…。今後さらに研究していきたい」と話し、「どちらもしっかりと祈り続けてできたお酒」とPRする。

 同大文学部2年(4月から3年)の直江駿介さんは「今後営業に力を注ぐべく、マーケティングやPRを学び、『神都の祈り』を広げていきたい。松本零士さんに描いていただいた斎王をテーマにした女性のキャラクターをどう活用していくかも今後の課題」と意欲を見せる。

 それぞれ1100本限定で、4月5日から販売する。価格は各3,000円。一般社団法人神都の祈り(明和町、TEL 0596-63-5219)、皇学館サービス(伊勢市神田久志本町、TEL 0596-22-8561)などで取り扱う。

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