伊勢志摩のローカルヒーロー「観光戦隊イセシマン」が12月15日、伊勢・安土桃山文化村(伊勢市二見町)に「出動」、ニューヒーロー「ワタライガー」の登場に会場は大いに盛り上がった。
今年の「出動」回数は18回。「イセシマン」はイセシマンを含む約30人のスタッフが、伊勢志摩の魅力である「自然」「おもてなしのハート」を伝えるために活動する。4月には能登半島地震で被災した子どもたちのために石川県にも「出動」するなど、三重県内に限らず、県外にも活動範囲を広げている。
今回のショーは「ふるさとに吹く風」と題し、新しい戦士「ワタライガー」が、イセシマンに生命の大切さを問う内容。悪の組織「ダラーク」の手下「イセシマージョ」が巨大化し、イセシマンが命を懸けて戦わなければ勝てないという危機に直面。その時どこからともなく、ニューヒーロー「ワタライガー」が登場し、イセシマンとともに「イセシマ~ジョMAX」を倒すというストーリー。
「ワタライガー」は今回のショーが初登場。木々や波間に茂る海藻をイメージしたグリーンの衣装で、豊かな山海の自然に囲まれた「度会郡」(伊勢志摩の地域)を駆け巡る戦士。マスクはイセシマンと同じだが、獣をイメージさせるアレンジが加わっている。度会郡が好きで、いつも特産品のアオサなどを腰にさげ、人に勧める特徴を持つ。
ショーのクライマックスでは、イセシマンとワタライガーが力を合わせ、子どもたちの応援のパワーを集めてエネルギーに変える武器「イセシマ・シャイニング・インパルス」を放ち、イセシマ~ジョMAXを倒すと、会場の子どもたちは大喜びした。
最近までイセシマンの関係者であることを職場仲間にも公表していなかったという伊勢市商工会議所に勤務する澤村哲也さんは「ヒーローはいつも素性を隠して敵と戦うので、今でもイセシマンの正体はわからない(笑)。『ワタライガー』の協力で今回は助かったが、いつ『ダラーク』が現れるとも限らないので常にメンバーは緊急出動に控えている」と話す。「みんなボランティアで活動し、夜遅くまで演技練習をしている。子どもだけでなく大人の人にも『地域』を思うきっかけになればと思い活動している。次回の『出動』にはさらに大きな声援を送ってほしい」と本音も漏らした。
「伊勢・安土桃山文化村」にご当地ヒーロー集結(伊勢志摩経済新聞)
観光戦隊「イセシマン」能登半島地震被災地へ(伊勢志摩経済新聞)
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