伊勢市のIT企業「サイバーウェイブジャパン(CWJ)」(伊勢市神田久志本町)がメール管理サービス「AS AV Fliter -Mail File Link(ゲートウェイ型添付ファイルリンク)」の提供を始めて3カ月がたった。
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2000(平成12)年6月、三重県内の高速通信ネットワークを構築するため、三重県や民間企業などが出資し第三セクター方式で設立した同社。2001(平成13)年6月から志摩市内でインターネットデータセンターの運用を開始し、同年8月に県内ケーブルテレビ各社にインターネットバックボーンの提供、2004(平成16)年4月に県内広域イーサネット網「三重県M-IX」の運用を開始するなど、設立当初は、他県に先駆けインターネット黎明期における三重県内のインターネットインフラ構築に貢献した。現在は、自治体や企業向けに各種クラウドサービスを提供している。
ゲートウェイ型添付ファイルリンクサービスの提供開始は、政府が取り組む「脱PPAP」推進ための一環。同社専務の岸本明さんは「2020年11月に政府が中央省庁でのPPAP運用を廃止すると発表したことから『脱PPAP』の動きが広がっている」と話す。岸本さんによると、「PPAP」は、添付ファイル付きのメールを送信する際、添付ファイルをパスワード付きzipファイルに変換し、そのzipファイルの解凍パスワードを別のメールで送信する仕組みで、近年セキュリティー対策を意識した仕組みとして広く使われていたが、さまざまな問題を抱えているという。
同サービスは、添付ファイルを相手に送信する際、ファイルを直接メールに添付するのではなく、同社が管理するサーバーで、ウイルスチェック、通信・ファイルの暗号化などセキュリティー対策を強化した後、自動保存し、ダウンロード可能なURLをそのメールの本文に自動で貼り付け、添付ファイルを開くためのパスワードを生成し、別メールで送る仕組み。使用中のドメインも変更することなくそのまま移行することも可能だという。
岸本さんは「現行のPPAPではパスワードで添付ファイルを開いた際、そのファイルが最初からコンピューターウイルスに感染していたりすると、アンチウイルスソフトでは検知できない。ヒューマンエラーによる誤送信なども問題となっていた」と説明する。
岸本さんは「当社の強みは、20年以上のデータセンター運用実績があり、24時間365日体制でネットワークを監視、災害時や不測の事態が発生した際はデータのバックアップ機能を強化していること」とアピールする。「添付ファイルを送信することが日常的なアクションとなっている近年、セキュリティー面で安心して利用することができる当社のメール管理サービスに興味を持っていただけたら」と話す。
価格は、初期費用=3万3,000円(30アカウント以上の申し込みで1アカウント=242円)。