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志摩で「日本版ライドシェア」実証事業始まる 観光地型モデルで

志摩で「日本版ライドシェア」実証事業始まる
左から全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長、国土交通省の鶴田浩久物流・自動車局長、橋爪政吉志摩市長

志摩で「日本版ライドシェア」実証事業始まる 左から全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長、国土交通省の鶴田浩久物流・自動車局長、橋爪政吉志摩市長

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 タクシー事業者による運行管理の下で地域の自家用車や一般ドライバーによって有償で運送サービスを提供する新たな制度「日本版ライドシェア(自家用車活用事業)」の実証事業が7月22日、志摩市内で始まった。

【その他の画像】日本版ライドシェア出発式の様子

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 初日となったこの日は出発式が阿児アリーナ(志摩市阿児町)で行われ、橋爪政吉志摩市長、一見勝之三重県知事のほか、全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長や国土交通省の鶴田浩久物流・自動車局長らが出席し、テープカットを行った。

同事業は、夜間における観光客の移動需要を把握し、観光二次交通の課題解決を目指すもので、18時~24時の夜間に運行する。

 利用者は、あらかじめタクシー配車アプリ「GO」をスマホにダウンロードし、名前やクレジット情報などを登録し準備をしておき、利用したい時にアプリを起動。目的地などを入力し配車ボタンを押すと提携するタクシー会社のタクシーまたはライドシェア車両が近くまで配車される仕組み。

 同事業には三重近鉄タクシー(四日市市)の鳥羽・志摩営業所が参加し、タクシー車両とドライバー所有車両計3台を、募集した一般ドライバー5~10人で運行する。ライドシェア車両のフロントガラスには「GOライドシェア」の表示灯を設置し、ドア側面に「自家用車活用事業 実証運行中」のステッカーを貼った。車両の屋根に付くタクシーあんどんや自動ドアはない。

 Ride(乗る)をShare(共有)することを意味するライドシェア。これまで道路運送法では、第2種運転免許を持たない人は有償による客の送迎をできなかったが、4月から国土交通省から営業を許可されたタクシー事業者が運行を管理するなど条件付きで解禁となった。運転手不足解消、車両確保、拡大するインバウンド需要や観光シーズンの観光地での車両不足解消、タクシー需要が集中する曜日・時間帯でのサービス拡充などを補完するのが狙い。

 一見知事は「川鍋会長や鶴田局長が出発式出席のためにわざわざ志摩にまで来てくれたのは、観光地型の日本版ライドシェアへの期待がものすごく大きいから。観光地型では軽井沢、ニセコ、石垣で実証事業を取り組んでいる」と話す。

 川鍋会長は「この事業を成功させるには、タクシー業界も利用者もみんなで盛り上げていかなければならない。1741の自治体全てで事業が立ち上がらなければいけない。神奈川でも横浜市と三浦市では利用のされ方が全然違う。それぞれの地域でやり方を工夫して柔軟に対応していく必要はある。伊勢志摩サミットも開催され、これだけ恵まれた環境の志摩なら絶対成功すると思っている。ここでの成功を見て、ほかの地域でも始めようという動きに拍車がかかれば」と期待を寄せる。

 実証事業は9月16日まで。

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