
南伊勢病院(南伊勢町船越)小児科医の松林信幸さんの墨絵展「エチオピア アムハラ 絵物語り38景」が現在、南伊勢町民文化会館(五ヶ所浦)で行われている。
元JICA医師・南伊勢病院小児科医、エチオピアの人々を描いた墨絵展
松阪市出身の松林さんは京都大学理工学部を卒業後、病気になったことをきっかけに医師を目指し、もう一度、三重大学(津市)医学部で勉学に励む。卒業後、ザンビア共和国で約3年半、タンザニア連合共和国で約4年半、国際協力機構(JICA)の感染症サーベイランス(感染症発生動向調査)、医療業務などを行う医師として派遣される。その後、志摩病院(志摩市阿児町)の小児科医師として着任するが、2010(平成22)年4月から再びJICAの活動に参加。エチオピア連邦民主共和国アムハラ州で感染症サーベイランスを行い感染症対策に従事した経験を持つ。
同展は、松林さんがエチオピアでの活動時に見て感じた人々の生活を思い出し、コロナ禍に描いた作品38点を展示する。
松林さんは「38点は同じサイズで横長に合わせると縦約1メートル、横約30メートルの絵巻物のような作品になる。エチオピアで普通に生活している人々を描いているが、個人の列伝のようにまとめ、それぞれの作品のキャプションには描いた人を一人称で語っているようにまとめた。当時の活動報告書は文章で提出しているが、それでは一般の人の目には触れることがないので、『絵で見てもらえれば』という思いで描いた。いわば絵のエチオピア活動報告書。多くの人に見てもらえれば」と話す。
開館時間は9時~17時。入館無料。5月20日まで。