
おかげ横丁の「すし久」(伊勢市宇治中之切町)2階の和室で1991(平成3)年6月に始まった落語会「みそか寄席」が7月31日で通算400回を達成した。
松阪市出身の落語家・桂文我さんが主宰する落語会「みそか寄席」が通算400回を達成
おかげ横丁を運営する伊勢福(同)が主催し、松阪市出身の落語家・桂文我さんが中心となって、毎月末の「みそか」の日に1日2回の公演を開いてきた「みそか寄席」。和菓子店「赤福」(同)が毎月1日に限定販売する「朔日餅(ついたちもち)」を買うために前日から店舗前に並ぶ客をもてなそうと始まった。
34年間のうち台風襲来で1回とコロナ禍の2020年4月から2021年9月までの10回だけ開かれなかったが、今回の公演で400回に達した。過去の節目の回には、桂米朝さん、桂春團治さん、桂朱雀さん、桂小金治さんら「大御所」も高座を務めた。延べ約600人のはなし家が古典落語や新作落語など1000余話を披露した。
この日は、桂文我さんのほか、月亭秀都さん、林家正雀さんが高座を務め、7月恒例の怪談話を披露した。桂文我さんは、これまでのエピソードや「みそか寄席」が始まった経緯などを話し、「みそか寄席400回記念公演」の開催をアピールした。桂文我さんは「毎月末はもちろん大みそかにも伊勢にいた。毎月伊勢に来ていると、伊勢の四季折々の季節感を感じることができた。400回、1日2回なので計800回という数字は大きな宝になった」と振り返る。
「みそか寄席400回記念公演」は8月17日(12時開場、13時開演)、神宮会館(同)大講堂で行う。桂文我さんのほか、桂文治さん、桂米平さん、志摩市浜島町出身の女性落語家露の眞(つゆのまこと)さん、金原亭杏寿(きんげんていあんじゅ)さんが出演する。
おかげ横丁催事企画部の松田かなみさんは「多くの人に『みそか寄席400回記念公演』を見に来てほしい。引き続き401回目の『みそか寄席』も8月31日に開催するので、これを機会に落語に興味を持ってもらえれば」と呼びかける。
チケットは、前売り=3,500円、当日=4,000円。