「イセカド」の名で親しまれるクラフトビール「伊勢角屋麦酒」を手がける二軒茶屋餅角屋本店(伊勢市神久)が3月24日、廃校した4階建ての校舎をリノベーションし、インキュベーション施設「神社 Cheers(かみやしろチアーズ)」を開設した。
同施設は、2021年に閉校した旧神社小学校を伊勢市から借り受け、1階を地域住民や一般の人が自由に利用できるスペースとして開放。「発酵」をテーマにした書籍約2000冊を集めた図書室、トレーニングジム(図書室とジムの利用は無料だが、会員登録が必要)、コワーキングスペース(1時間500円~)、同社商品の販売スペースを設置。シェアキッチン・カフェの準備も進める。
校舎2階~4階には、インキュベーションルーム(月額2万9,000円)やレンタルオフィス(同4万9,500円~)を用意。インキュベーションルームには既に3社が入居し、そのほか、空き教室を活用し同社によるヘラクレスオオカブトの育成・販売事業も展開。そのほか、養蜂やウニの陸上養殖などの事業の準備も進めている。
同日行われたオープン式典では、同社の鈴木成宗(なりひろ)社長や一見勝之三重県知事、鈴木健一伊勢市長らがテープカットを行った。
鈴木社長は「2018(平成30)年からこの地域で世話になっているが、少子化の中で放っておけば地域は衰退する。私たちができることは小さいが、この場所での刺激から新しいコンセプトやビジネスが生まれる、そんな施設にしたい。これまで自分たちが事業を成長させていく過程において相談できる人がいなかった。これから起業する人や新しいビジネスを目指す人をサポートできる場になれれば」と話す。
「伊勢市に対して年間500万円の家賃を支払い、改修費を含めて累計で約1億円を投資。この施設は、自身の情熱の延長線上にあり単なる効率的なビジネス拠点ではなく、地域の人との交流の場でもある。入居者の人たちと共に、化学反応を起こすべき場所になれば。当社の醸造発酵の技術をベースに、健康、医療、美容、長寿といった親和性の高い分野へ応用していくこともできれば」とも。
1階の施設の利用時間は9時30分~18時。