伊勢のIT企業、アイズ(伊勢市倭町1)は、セキュリティーを強化したシステムソフトを開発し、9月22日よりNTT西日本-三重(津市桜橋2)とパートナーシップを結び商品提供を開始した。商品名は、シンクライアントOS「TRANSPORTER(トランスポーター)」。
同社は2000年5月に設立。主にオープンソースソフトウェアを改良しオリジナルシステムの開発をメーンに、三重県警察本部や同県教育委員会などにもシステムを提供。三重県の新産業創造ファンド「みえファンド」からも投資を受けている。
シンクライアントとは、企業や団体などの内部ネットワーク下で、社員が使うクライアントPCに最低限の機能しか与えず、ネットワークに接続しサーバ側でアプリケーションソフトやファイル資源などを管理するシステムのことで、PC側にはデータを保存しないため盗難にあった場合でもセキュリティーが確保されることから、注目されている。
同製品は、CD-ROMやUSBメモリ等からPCを起動、ハードディスク等の既存メディアを書き込みできないよう制御するため、情報漏洩、不正アクセス、ウィルス感染などからも防御できるよう設計されている。既存のPCをそのまま利用することができ、PCの買い換えが必要がないため経費を抑えることができるという。
同社代表の川邊浩さんは、「個人情報保護法が施行されてからも、個人情報の漏洩事件が後を絶たないことから開発を進めた。昨年末NTT西日本-三重からPCをシンクライアント化したいという要望を受け、エンドユーザー向けの販売店としてパートナー契約を締結した」とこれまでの経緯を話している。