志摩の田園に赤や黄色に混じって白の彼岸花が一際きれいに咲いている。彼岸花を見つけた通行人は足を止め、デジカメのシャッターを切っている。
10月1日から解禁となる天然トラフグの「あのりふぐ」が水揚げされる安乗(あのり)漁港につながる県道514号安乗港線沿いの田園の中に彼岸花は咲く。
彼岸花は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれる。名前は秋の彼岸時期に赤い花を咲かせることに由来する。
元皇學館高校(伊勢市)教諭で、自然観察指導員三重連絡会会長、日本植物学会会員の伊藤千鶴さんは「赤い花のほかに、黄色、白色の花もあるが、黄色はショウキラン(ショウキスイセンともいう)で、白色は、突然変異という説もあるが、赤の彼岸花とショウキランの雑種という説が有力では…。白やピンクなどさまざまな中間色も現れる」と話す。