「当たり前」を再認識する「みがく講習会」が1,100回に-伊勢・修養団

真冬の夜の五十鈴川の水に首までつかる「禊(みそぎ)」。五感で体感する「水行」は「みがく講習会」のもっとも象徴的なプログラムのひとつ。

真冬の夜の五十鈴川の水に首までつかる「禊(みそぎ)」。五感で体感する「水行」は「みがく講習会」のもっとも象徴的なプログラムのひとつ。

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 冬の伊勢神宮を流れる五十鈴川で心穏やかに集中し身を清める「水行」、大人の自分、とらわれている自分を捨て幼心に立ち返る「童心行」など3泊4日で行う修養団(しゅうようだん)伊勢青少年研修センター(伊勢市宇治今在家町)の「みがく講習会」が1,100回を数えた。

真冬の五十鈴川でみそぎに耐える参加者たち「みがく講習会」伊勢修養団で

 渋沢栄一や松下幸之助らの支援を受け、日立グループや住友グループ、豊田自動織機、東芝など企業や、松下政経塾など組織の研修の場として活用され続ける社会教育活動を実践する修養団(東京都渋谷区)は1906(明治39)年、東京師範学校(現在の東京学芸大学)に在学中の蓮沼門三(はすぬまもんぞう)を中心とする学生らによって創立され、今年で104年を迎える。子どもを対象にした自然体験キャンプなど青少年の健全育成や、「愛と汗」の精神を実践し、海外の恵まれない子どもたちと交流するなど、世界の福祉と平和に寄与することを目的に「幸せの種まき運動」などを展開する。文部科学省所管の財団法人。

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 1963(昭和38)年から始まった「みがく講習会」は、今年1月19日~22日に開催された講習会で1,100回目を重ね、これまでの参加者は延べ15万人以上に。日常の「当たり前」を再認識し、普段の生活を見直し、感謝する心、思いやりの気持ちを育てる講習会として人気を集める。

 講習内容は、「お~手~手、つないで~、野道を行けば~」とみんなで手をつないで童心に返りスキップをする「童心行」や、思いやりの心や信じ合う心、感謝の心を体感する「ブラインドウオーク」、自らの原点を振り返る「瞑想(めいそう)」「静座行」、清掃することの意味を問う「清掃」、真冬の夜の五十鈴川に首までつかる「みそぎ」を五感で体感する「水行」、日本のふるさと「伊勢神宮」への「特別参拝」などを行うもので、実施されるプログラムは40年以上ほぼ変わっていない。

 1,100回目の参加者は69人。今回初めて参加したJR東日本野球部のメンバーは、今期の社会人野球チームの優勝を目指して監督、コーチ、選手合わせ23人が参加。参加した感想について、監督の堀井哲也さんは「涙が自然に流れて、とにかくよく泣いた。選手の素晴らしさを再認識した。家に帰ったら妻への感謝の気持ちを行動で表したい」と漏らした。新東工業の堀田雅也さんは「生きていることを実感した」とさわやかな笑顔で答える。

 講習会で、武田数宏所長は「あいさつをすることはいいことですか?当たり前ですか?履き物をそろえることはいいことですか?当たり前ですか?」と参加者に問いかけ、「『当たり前』のレベルをどこまで上げられるか――。あいさつは先手必勝、2倍返し」と訴えた。

 18歳以上で健康な人が対象で、定員は各回50人。参加費は、一般=6万6,150円、会員=6万900円。今後の講習会は、2月16日~19日、同23日~26日などを予定。1週間前までの予約が必要。

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