伊勢出身の彫刻家・橋本平八と詩人・北園克衛-「伊勢人」3年ぶりの発刊で

伊勢市出身の彫刻家・橋本平八と詩人・北園克衛-「伊勢人」3年ぶりの発刊で

伊勢市出身の彫刻家・橋本平八と詩人・北園克衛-「伊勢人」3年ぶりの発刊で

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 伊勢市朝熊(あさま)町出身の芸術家兄弟・彫刻家「橋本平八」と詩人「北園克衛」を特集するために、休刊していた地域文化誌「伊勢人(いせびと)」が8月1日、3年ぶりに臨時号として復活した。発行は伊勢文化舎(伊勢市神田久志本町)。

彫刻家「橋本平八」の代表作「猫」

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 橋本は1897(明治30)年生まれ、1919(大正8)年23歳のときに上京し、翌年に日本美術院同人の佐藤朝山に師事。1922(大正11)年の第9回日本美術院展で木造彫刻「猫」が入選し、彫刻家として本格的な活動を開始する。1935(昭和10)年38歳で早世。

 北園は1902(明治35)年生まれ、本名橋本健吉。新聞記者を志し上京。生田春月の紹介で1932(大正12)年、「文章倶楽部」に詩を発表。1928(昭和3)年に上田敏雄らと「日本におけるシュルレアリズムの宣言」を共同執筆。1935(昭和10)年に「VOU倶楽部」を結成し機関誌「VOU」を発行。1978(昭和53)年に亡くなる。

 同社代表の中村賢一さんは「同誌発刊のきっかけは、三重県立美術館(津市)で『橋本平八と北園克衛展』(10月11日まで)が開催されることを知り、二人のふるさと伊勢からも二人の情報を発信したいと思い、臨時号という形で企画展に合わせた。これまでも本居宣長、小津安二郎、川喜田半泥子(はんでいし)、竹内浩三、平賀亀祐(かめすけ)など郷土の文化人を中心に紹介してきたので、今回もその一環」と説明する。

 特集では、兄弟の原風景である朝熊を訪ね、実在する生家や少年期に遊んだと思われる場所を取材、展覧会に出典されている作品を紹介している。

 伊勢市内のレストラン6店舗と同誌とのタイアップ企画として、二人をイメージした特別料理が期間限定で提供されている。企画参加のレストランは、ガウディ(佐八町)、ぼうがいっぽん(中之町)、カンパーニュ(勢田町)、ボンヴィヴァン(本町)、ドーファン・イーヴル(宮後)、ル・サンク(神田久志本町)。

 価格は840円。三重県内の主要書店、観光施設、三重県立美術館などで販売中。

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