
三重県・奈良県・和歌山県の3県からなる紀伊半島移住プロモーション事業実行委員会と株式会社ニューピース(本社:東京都港区、代表取締役CEO:高木新平)は、紀伊半島でのキャリアや起業、移住のリアルを発信するプロジェクト「キーエッジ・チャレンジ」を実施しています。
本プロジェクトでは、紀伊半島で“新しい生き方”を実践する方々の姿を紹介する企画を展開し、2025年12月5日(金)には、トーク&交流イベント「紀伊半島キャリアセッション」を開催しました。
当日は、紀伊半島への移住に関心をお持ちの約20名の方が、仕事終わりに会場にお集まりいただきました。紀伊半島エクストリームクイズでは、三重・奈良・和歌山に関するクイズを実施。各県それぞれの意外な魅力を題材にした問題が続き、会場からは笑いや驚きの声が上がるなど大いに盛り上がりました。


【トークセッション】
紀伊半島に移住し、活躍される3名のゲストからお話を伺うトークセッションでは、トークテーマに沿ってフリップを使いながら質問にお答えいただきました。
テーマ1.:地方で挑戦を形にするためのアドバイス
「無理をしすぎて心が折れそうになっても、地域づくりは“なるようになる”」という温かい言葉や、
知り合いがいない地域へ飛び込む際には「“地域で信頼されている方の名前を借りる”ことでスムーズに受け入れられやすくなる」といった、新天地での立ち回り方もお話いただきました。
テーマ2.:タイムマシンで移住前に戻れるとしたら何をする?
移住を決意してから、行き当たりばったりで困った点も多かったと、失敗談が語られる場面も。「行政のルールはきちんと理解してから移住すべきだった」との声もありました。
また、移住後に出会う人の多くが60代以上のおじいちゃん世代だったことから、移住後にビジネスを行うにしても「もっと同年代の友達をつくっておけばよかった」と反省点も語っていただきました。
テーマ3.:移住情報の取得方法は?
移住を検討する際には、実際に地域へ赴き、暮らし・仕事・コミュニティを体験できる「スタディツアー」への参加や、自治体からの情報提供を通じて移住関連情報を収集していたとのこと。
3名とも、「最終的に信じられるのは、現地に行って自分の目で確かめること!」と口を揃えて語っていました。ネットの記事やパンフレットだけではわからない、現地の雰囲気や価値観との相性こそが、移住の成否を分けると語り、参加者の多くが深く頷く場面も見られました。
【紀伊半島でのリアルライフ、ぶっちゃけどう?】
Q : 移住生活孤独じゃない?
A : 孤独は感じますよ!都会にいた際には、先輩と飲みに行って業界のグチを言ったりとかしていましたが、やっぱり移住してしまうと同業者がいないじゃないですか。そういう意味では今でも結構寂しく感じる部分はありますね。最近、今さらですがオンライン飲み会を開催しています。コロナ禍のカルチャーを利用して紛らわせています(笑)でも、意外と「戦略的なスローペースを許してくれる環境」が気に入っていて、都市部のように常にスピードを求められるのではなく、自分のペースで積み上げればきちんと成果につながる環境があります!(高杉さん)
Q : 移住後のカルチャーショックは?
A : 知らない人が勝手に家に入ってくるんですよね。もう慣れましたけど、気づいたら“知らない人が自分の家で不要になった雑貨を、なぜかうちで売ってる”っていう(笑)。ほんと、なんでやねん。(梶川さん)
A : 奈良は柿の生産量が市町村別で日本一なんですが、あるとき自分で柿を買ったことがあったんです。そしたら近所のおじいちゃんに「柿は買うもんやない、もらうもんや! お前、バカか!」って言われたことがありますね。人との距離が圧倒的に近く困ったときに頼れる人がすぐ見つかる点が魅力です。(木村さん)
紀伊半島で暮らす人々の魅力として、多くの移住者が口にするのが、距離の近さと人情の深さ。
いい意味で“お節介”とも言えるその気質は、初めて訪れた人を驚かせつつも、どこか安心させてくれる独特の温かさを感じるセッションになりました。
【参加者交流会】


トークセッション後の交流会では、登壇者おすすめや紀伊半島の食材を用いたお料理が並び、テーブルには柿の葉寿司などの定番の一品に加え、牛すじスパイスカレー、未利用魚のフリット、ぎょうざの美鈴、奈良県産ヤマトポークの低温ロースト マスタードソースなど、地域の食文化がぎゅっと詰まった多彩なメニューを用意しました。
参加者は料理を味わいながら、ゲストへの質問や、それぞれが抱く「紀伊半島で叶えたい暮らし」や「移住後に挑戦してみたいこと」を語り合い、自然と会話の輪が広がっていきました。気づけば初対面同士が料理を取り分け、地元の話題で盛り上がる“紀伊半島らしい距離感”となり、まるで現地のコミュニティに飛び込んだような和やかな雰囲気に。食をきっかけに参加者同士がつながり、紀伊半島の人と暮らしの魅力を体験できる、温かいひとときとなりました。
【反響や評価】
当日ご参加いただいた方からは、「次回は、友人も連れて参加します!」など温かなコメントをいただきました。

・伊勢にディスコをつくりたい!
・川沿いを散歩しながら立ち寄れるカフェ・パン屋を経営したい。
・廃校を地域の拠点に!
・紀伊半島の全市町村を旅する。
・地方ソウルフードを世界に発信!
【登壇者プロフィール】

高杉亮さん(三重県)
高杉 亮 / Ryo TAKASUGI
■移住歴: 2020年三重県松阪市へ移住
■経歴 :長崎県諫早市出身。青森県弘前市・愛知県育ち。商業高校卒業後、「金印わさび」で財務・会計を担当。飲食業へ転身し、多店舗展開に携わるが経営破綻を経験。その後「金印」にグラフィックデザイナーとして再就職。2011年、東日本大震災を機に名古屋にてデザイン会社を設立。2020年、松阪市地域おこし協力隊に就任し名古屋市から松阪市に移住。飯南・飯高・嬉野という中山間地域の活性化に従事。2023年1月、築120年の古民家を再生し「宿泊・食事・喫茶 奥松阪」を開業後、2024年8月古民家をリノベーションし一棟貸しの宿泊施設「Stay奥松阪」開業、2025年8月ファーストフードショップ「ドライブイン奥松阪」を開業。加えて2025年まちづくりの交流拠点「奥松阪暮らし研究所」をオープン予定。2024年6月松阪市地域プロジェクトマネージャーに、2024年7月松阪市香肌地域づくり協同組合の代表理事 兼 事務局長に就任。

木村航さん(奈良県)
木村 航 / Wataru KIMURA
■移住歴:2016年奈良県五條市へ移住
■経歴 :1993年生まれ。北海道豊富町出身。2016年 同志社大学法学部在学中に奈良県五條市へ移住し、株式会社GOJOチャレンジを創業。代表取締役専務として将来の五條を担う人財育成を目指した学習塾を開校。2017年 G&Cコンサルティング株式会社に入社。2020年 G&Cコンサルティング株式会社 代表取締役社長 就任。2022年 持続可能な地方創生を目指す「チャレンジプロジェクト」が、 内閣府地方創生テレワークアワードにて地方創生担当大臣賞を受賞。

梶川陽平さん(和歌山県)
梶川 陽平 / Yohei KAJIKAWA
■移住歴:大阪府出身。2023年和歌山県紀の川市へ移住
■経歴 :大阪府出身。大学卒業後、商社へ就職。入社後はオランダ、シンガポールに駐在するなど世界中を飛び回る生活を送る。世界各国の魅力的な雑貨を日本に広めるべく、シンガポール在住中に起業と移住を決意。その後、移住先の物件探しで出会った古民家の広大な土地を活用したサウナ付きキャンプ場の併設へと事業構想を拡大。移住後は、電気工事士や油圧ショベルの操縦資格を取得し、DIYにより輸入雑貨とサウナが楽しめるキャンプ場「Camp MoMo & Kite」をオープン。
1月23日(金)トーク&交流イベント「紀伊半島キャリアセッション」第2弾を開催
- イベント名: キーエッジ・チャレンジ「挑戦の最前線は、地方にある。」
ー紀伊半島キャリアセッションー
- 開催日時 :2026年1月23日(金)19:00~21:30
- 会場 : POTLUCK YAESU(東京都中央区八重洲)
- 内容 :紀伊半島クイズ/紹介コーナー
登壇者によるトークセッション
After Talk/交流会
- 参加費 : 無料(ワンドリンク+軽食付き)
- 定員 : 30名(事前予約制)
- 参加申込 : https://kiiedgechallenge.peatix.com
- 特設サイト: https://www.ijyu.pref.mie.lg.jp/kii_edge_challenge
YouTube|紀伊半島で新たな挑戦を続ける事業家を取材したドキュメンタリーシリーズ
本プロジェクトでは、紀伊半島でユニークな挑戦を続ける実践者たち6名の日常を追ったドキュメンタリー動画を11月13日(木)より公開しています。
スローライフではなく、自らが信じるVISIONの実現のために紀伊半島を選び、挑戦を続けるチャレンジャーたちの姿を、ぜひご覧ください。
紀伊半島チャンネル: https://www.youtube.com/@kiihanto_channel

株式会社ニューピース
株式会社ニューピース
ニューピースは、ビジョン起点で熱量あるつながりをデザインするコミュニケーションの専門集団です。創業以来、公共領域のブランディングに取り組んでいます。
省庁に加え、富山県、茨城県、長野市、敦賀市、福岡市、佐賀市などの地方行政や、鹿島アントラーズを中心とする茨城県鹿行地域のまちづくりなど多岐に渡る取り組みを展開しています。外の目線を持ち、地域プレイヤーたちを巻き込みながら、唯一無二の価値を育て、世界から選ばれる地域ブランドの確立を目指します。