
練習船「鳥羽丸」実習において、学生(左)が「クラウド型労務管理システム」を体験する様子。右は中村事業部長
鳥羽商船高等専門学校(三重県鳥羽市、校長:古山雄一、以下「鳥羽商船高専」)において、令和7年12月に株式会社エイ・アイ・エスによる「船員向け労務管理システム」の紹介・体験会が実施され、商船学科3年生が参加しました。
令和5年に国土交通省海事局が示した「船員の労務管理の適正化に関するガイドライン」では、長時間労働や長期連続乗船といった課題を改善し、多様な働き方を実現するため、労務管理記録簿を適切に記載・管理する指針が述べられています。しかし、船員の業務は多岐にわたることから、アナログでの記録・管理は大きな負担となっており、効率化に向けた改善策が課題となっていました。
今回学生が体験したのは、船員の労務管理に特化したクラウド型の船員向け労務管理システムです。本システムは、スマートフォンやタブレット、PCから入力が可能で、修正や予定の登録にも対応しています。これにより、船員の労務入力作業の負担軽減に加え、労務管理責任者が日々のデータを容易に確認できるようになるなど、双方の業務効率化が期待されます。
当日は、まず教室において船員の労務管理の基本について学び、近年多くの船会社で導入が進んでいるクラウド型労務管理システムの概要について説明を受けました。その後、学生の練習船「鳥羽丸」での実習にあわせて、タブレットやPCを用いたシステム操作を体験しました。
鳥羽商船高専では、今後も現場で求められる知識や最新技術に触れる機会を通じて、将来の海事分野を担う人材の育成に積極的に取り組んでまいります。

座学の様子
授業の途中では労務管理に関するクイズも実施され、学生が手を挙げて回答する場面も見られた
練習船「鳥羽丸」実習において、学生が「クラウド型労務管理システム」を体験する様子
