提供:サイバーウェイブジャパン 制作:伊勢志摩経済新聞
伊勢市に本社を構えるIT企業「サイバーウェイブジャパン(CWJ)」(伊勢市神田久志本町、TEL 0596-63-6181)が2022年2月16日、安全に添付ファイルを送信することができるメールサービス「AS AV Filter -Mail File Link(ゲートウェイ型添付ファイルリンクサービス)」の提供を開始した。
社内の様子1
三重県は2000(平成12)年、志摩市に陸揚げされる複数の大容量超高速光海底ケーブルを県の情報化推進のために有効活用しようと「志摩サイバーベースプロジェクト」を立ち上げた。当時の三重県知事は改革派で注目を集めていた北川正恭さん。その陸揚げ海底ケーブルを活用し県内のネットワークインフラを構築するための受け皿として設立されたのが同社。当時、三重県が5,000万円を出資(出資比率46%)し、複数の民間企業の出資と合わせて第3セクター形式で産声を上げたのだ。
2001(平成13)年6月には、志摩市内でインターネットデータセンターの運用を開始、同年8月には、県内ケーブルテレビ各社にインターネットバックボーンを提供、2004(平成16)年4月からは、三重県が運営する県内全域を結ぶ広域イーサー網「三重県M-IX」の全運用を受託するなど、インターネット黎明期において、他県に先駆け高速インターネットインフラの構築に貢献した。
社内の様子2
現在同社の事業は、ホスティングサービス、ハウジングサービスなどに加え、クラウドサービスを中心に、三重県を始め各自治体や一般企業向けに提供する。20年を超えるデータセンターの運用実績を持ち、24時間365日体制でネットワークの監視、災害時や不測の事態が発生した際にもバックアップ機能を強化する。
みなさんは、ファイルを相手に送りたい時、どうしていますか?
これまでなら、メールソフトを使ってそのまま添付して送ったり、データが大きいものだと、グーグルドライブやドロップボックス、もしくはファイヤーストレージやギガファイル便などの無料で使えるオンラインストレージサービスを利用したりしながら、そこにファイルをアップしてから、そのURLをメールに添付して送信しているのではないでしょうか?
添付ファイルを送信することが日常的なアクションとなっている昨今において、「PPAP」はさまざまな問題を抱えています。2020年11月、日本政府が中央省庁での「PPAP」運用を廃止すると発表したことから急速に「脱PPAP」の動きが広がっています。
「AS AV Filter -Mail File Link」のパソコン画面
P=パスワード付きzipファイル、P=パスワード送信、A=暗号化、P=プロトコル(手順)の頭文字を取ったもの。添付ファイルをパスワード付きzipファイルに変換し、そのzipファイルを解凍するためのパスワードを別のメールで送信する仕組みで、近年セキュリティー対策を意識した仕組みとしてなぜか広く使われるようになりました。
今では当たり前になったPPAPでしたが、問題点やデメリットが指摘されており廃止・禁止の流れが進んでいます。「Emotet(エモテット)」などのマルウェア(悪意のあるプログラム)感染が猛威を奮ったことも理由の1つです。ほかにも、添付ファイル付きメールとパスワード通知メールが同じ経路を通って送受信されることから、メールを盗聴される危険性も指摘されています。さらに、添付ファイルが暗号化されているためセキュリティーソフトによる検査が不可能なケースがあり、すり抜けたマルウェアが潜んでいてファイルを解凍すると感染してしまう危険性が高まります。つまり、PPAPはセキュリティとして脆弱であると言えます。
「AS AV Filter -Mail File Link」サービスは、添付ファイル付きメールを送信する際に、自動で添付ファイルを分離保存し、メール本文に添付ファイルのダウンロード用URLを添付します。添付ファイルダウンロード用のパスワードは別メールで送信者へ添付します。「Mail File Link」は、ゲートウェイ型「AS AV Filter」のオプションになります。併せて、「迷惑メール対策機能(AntiSpam)」「ウィルスメール対策機能(AntiVirus)」(双方、受信経路での提供)を基本機能として利用できるので、メールセキュリティ向上のツールとして活用頂きたいと考えています。
実はヒューマンエラーによるメールの誤送信なども問題となっています。「AS AV Filter -Mail File Link」を使えば、間違って違う相手に送った場合でも、送信先がダウンロードするまでの間に、分離保存したファイルそのものをサーバー上から削除することができます(※注意:送信先がダウンロード済みの場合、ファイルを削除することはできません)。メールサーバは現在利用中のサーバを継続して利用し、本サービスをメール送信のゲートウェイとしてメール経路に組み入れるよう設定して利用することもできるので、メール送受信に利用しているドメイン名での利用も可能となります。
価格は、初期費用33,000円(税込)、30アカウント以上の申し込み1アカウント242円(税込)。アカウントの追加は10アカウント単位から。