「ヘリコプターに乗ってサンタクロースがやって来た」-志摩の小学校グラウンドに

「ヘリコプターに乗ってサンタクロースがやってきた」上空から手を振るサンタクロース。ヘリコプターの足は「ランディングスキッド」と言い、直訳で 「着陸用ソリ」のこと。

「ヘリコプターに乗ってサンタクロースがやってきた」上空から手を振るサンタクロース。ヘリコプターの足は「ランディングスキッド」と言い、直訳で 「着陸用ソリ」のこと。

  • 0

  •  

 志摩市の小学校のグラウンドに12月16日・17日、ヘリコプターに乗ってサンタクロースがやって来た。

サンタクロースに駆け寄る子どもたち。ヘリコプターに乗ってサンタがやってきた

[広告]

 17日9時30分、志摩市立船越小学校(志摩市大王町船越)の校庭で、保育所、幼稚園、小学校3校の児童らが、雲一つなく澄み渡った青空の彼方を見上げていた。

 「ドドドドドッー」大きな音がどこからともなく聞こえてくると、小さく見えるヘリコプターが視界に現れた。ヘリコプターが接近し次第に大きく見えてくると、会場がざわつき始めた。児童らは大きく手を振る。ヘリコプターが小学校の上空を3回旋回した。1人の子どもが「サンタさんが手を振ってるっ!」と叫ぶと、児童らの興奮はさらに高まった。操縦席には赤い服と白ヒゲの恰幅(かっぷく)のいい男性が手を振っていた。

 グランドの目の前にヘリコプターが着陸すると、操縦席から「メリークリスマス」とサンタクロースが登場。ヘリコプターのローターが止まり安全が確認されると、子どもたちが一斉にサンタクロースに駆け寄った。

 「本当にサンタクロースがヘリコプターでやって来た…」――児童らの保護者がボソッとつぶやいた。半信半疑だった先生や大人たちは、興奮する児童らが作るその場の空気にのみ込まれた。

 会場を体育館に移し、同校の小学生がマーチングバンドでサンタクロースに感謝の気持ちを込めて演奏した。サンタクロースは「これまで12年三重県の学校にやって来ているが、マーチングバンドで迎えてもらったのは初めてでとてもうれしい」と喜んだ。

 サンタクロースは子どもたち全員にプレゼントを手渡すと、再びヘリコプターを操縦し、青空の彼方へ消えていった。

 「目に見えるものだけを追っかける世の中になってしまったが、目に見えないものの大切さに気付いてもらえれば。子どもたちが大人になったとき、『そういえば、子どものころサンタクロースがヘリコプターに乗って学校にやって来たな。どんなプレゼントだったかは覚えていないが、それだけ(事実)は今でも覚えている』と心のどこかに記憶として残ってくれれば」とサンタクロースは言葉を残した。

 今年で12年目になる「サンタ・フロム・スカイ」は、民間航空ボランティア「air-H’(エアーエイチ)」の活動の一環、16日は甲賀小学校(阿児町甲賀)、片田小学校(志摩町片田)、17日は船越小学校、布施田小学校(志摩町片田)のグランドに舞い降り、子どもたちにプレゼントを手渡した。23日には三重大学医学部附属病院(津市江戸橋)で入院する子どもたちにプレゼントを届ける予定。サンタが乗ってきた「ソリ」はアメリカ製ロビンソン式R44型だった。

伊勢志摩経済新聞VOTE

現在お住まいはどちらですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース