伊勢神宮宇治橋の真ん中から「ご来光」、冬至の朝に起こる自然現象

伊勢神宮宇治橋の真ん中から「ご来光」、冬至の朝に起こる自然現象

伊勢神宮宇治橋の真ん中から「ご来光」、冬至の朝に起こる自然現象

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 冬至12月22日の朝、伊勢神宮宇治橋と2つの鳥居を結ぶ一直線上に太陽の光が差す自然現象をこの目で見ようと、アマチュアカメラマンや参拝客など約600人が宇治橋前に集まった。

伊勢神宮宇治橋の大鳥居からのご来光をiPhoneで撮影する女性

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 「本当に神々しいね」「(冬至の日の宇治橋からの朝日を)みんなが騒ぐはずだわ」「名古屋から一番電車に乗ってここまで来た甲斐あった。美しい」など、朝日が出る瞬間に立ち会った人たちは、体感した思い思いを言葉に出していた。

 前日には、水平線からの皆既月食が伊勢志摩からも観測できるチャンスがあったが、曇りと雨の天気で残念ながら見ることができなかった。しかしながら、前日降った雨のおかげで薄っすらと靄(もや)がかかり神々しさを演出し、日の出までのその場の雰囲気をさらに引き立たせていた。

 7時37分、宇治橋の後方にそびえる島路山の頂から最初の朝日が、宇治橋の守り神でもある饗土橋姫神社(あえどはしひめじんじゃ)を照らした。同神社の鎮守の森の木々が光り輝くと、宇治橋前で待ち構える人たちはその光を合図にもうすぐ――と、心の準備をする。

 7時40分、太陽の光が大鳥居をくぐると、カメラのシャッター音が一斉に鳴り響く。携帯電話で撮影する人も半数近くいる。ほとんどの人が太陽を中央に収めたいため、人の群れも無意識に真ん中に集中するが、撮影した人から場所を譲り合い移動するので、会場は混沌とした中にも秩序が保たれている。人々は暖かい太陽の光の中に包まれ、その場の空気を五感で感じている。

 7時50分ごろには、参拝に行くため宇治橋を渡る人や伊勢市観光協会が振舞うカボチャぜんざいの列に並ぶ人など、次第に群集は分散される。太陽の光が宇治橋全体を明るく照らし、2つ目の大鳥居をくぐるころには、またいつもと同じ朝の時間に戻る。

 冬至を挟む2カ月間だけ宇治橋の大鳥居の中央から朝日が出る。近年、アマチュアカメラマンらの間で人気スポットとなっている。

 亀山市加太地区の高齢者らでつくる「鹿伏兎山脈(かぶとやまなみ)グループ」(会長=坂昭吾さん)らが、1粒1,250円の梅干し「倭姫の恵み」や地元で取れた新鮮野菜などをこの日、伊勢神宮に奉納した。

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