「高校生レストラン まごの店」（多気郡多気町五桂、TEL 0598-39-3803）を仕掛けた多気町役場職員の岸川政之さんが7月7日、同レストラン開業までのエピソードやまちづくりにかける思いなどをつづった書籍「高校生レストランの奇跡」（伊勢新聞社）を出版した。

多気町役場で「まちの宝創造特命監」の岸川政之さん

　日本テレビ系列で5月7日～7月2日までの期間放送されていた連続ドラマ「高校生レストラン」では、岸川さんをモデルにした岸野宏役を俳優の伊藤英明さんが、調理を指導する同校食物調理科教諭で調理クラブ顧問の村林新吾さんをモデルにした村木新吾役をTOKIOの松岡昌宏さんが演じた（最高視聴率、関西地区＝16.1％、名古屋地区＝14.5％、関東地区＝12.4％、ビデオリサーチ調べ）。

　実在する同レストランの運営は、「三重県立相可（おうか）高校」（ドラマでは相河高校）の「調理クラブ」のクラブ活動の一環。土曜、日曜ほか夏休み期間など高校が休みの日だけの営業にもかかわらず、開業以来満席を続けている。そのレストランのアイデアを出し、実現させたのが岸川さん。

　同書では、町が自治会に運営委託し経営する「五桂池ふるさと村」（同）内にレストランを建設させるまでの、不可能だと思うことを可能にしてきたエピソードやこれから仕掛けようとしているプロジェクトなどを紹介する。

　現在、同役場で「まちの宝創造特命監」として地域にある「素材」を生かしたまちづくり計画などを企画・実践する岸川さんは「夢を持って何かをしようとしている人に読んでほしい。何をしていけばいいか、その答えのヒントにつながれば」と話す。

　価格は1,470円。全国の書店、インターネットなどにて販売中。