伊勢神宮外宮・勾玉(まがたま)池のほとりに「式年遷宮記念 せんぐう館」(伊勢市豊川町、TEL 0596-22-6263)が完成し、3月27日、竣工式が開かれた。
竣工式は、池田厚子神宮祭主をはじめ鈴木英敬三重県知事、鈴木健一伊勢市長ほか同館設計者の栗生明さん、全国の神社関係者、伊勢の政財界関係者、来年7~8月に執り行われる伊勢の神領民らが参加して新宮の敷地に白石を敷き詰める「お白石持(おしらいしもち)行事」を奉献する「お白石持奉献団」団長ら約230人が参列し執り行われ、その後、館内を見て回った。
来年の第62回式年遷宮を記念して建てられた同館は、20年に一度の「式年遷宮」を伝えることを目的に、「祈り」と「技術」をわかりやすく展示する。地上1階・地下1階の鉄筋コンクリート構造+鉄骨造りで資料館、休憩舎、奉納舞台で構成、総工費は約25億円。4月7日に一般公開される。
館内を見学した参列者は、展示物に「すごいね」「匠の技だな」などと驚いた様子。中でも、同館最奥に展示されているメーン展示の外宮殿舎20分の1の配置模型と、「外宮正殿」原寸大の東側4分の1の模型を目にすると、一様に言葉を詰まらせ、その大きさと美しさにため息を漏らしていた。
「お白石持奉献団」の団長らは法被姿で、外宮正殿に敷き詰められている白石を興味深く確認した。お白石持行事のために約1万個の白石を宮川の河原で集めたという宮後(みやじり)地区の「宮後お白石奉献団」の菱田光三団長は「たくさんの人が伊勢に来ていただけるきっかけになれば」と話す。
奉納舞台では開館を記念した奉納行事も予定。7日は9時30分~伊勢神宮奉仕会青年部 による「木遣(きや)り」、14時~奉祝舞楽(蘭陵王 納曽利)が、8日は10時~奉祝舞楽(胡飲酒 抜頭)、11時30分~和泉流二十世宗家・和泉元彌さんによる狂言(末広がり 釣針)、14時~ANJクラシックオーケストラによる邦楽演奏を予定する。
開館時間は9時~16時30分。第4火曜休館。入館料は、高校生以上=300円、小中学生=100円。