鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)恒例の水中入社式が3月31日、同館の巨大水槽の中で行われた。水中から「こんにちは」とリクルート姿のフレッシュな新入社員があいさつすると、水槽前に詰め掛けた人たちから祝福の拍手が起こった。今回で5年連続6度目。
ナポレオンフィッシュやアオウミガメの「ゆうひ」のほか約100種5,000匹の魚たち、55種約650個のサンゴたちに囲まれながら登場したのは、飼育研究部に配属される橋本奈々さん(愛知県出身)、吉田梓佐(あずさ)さん(京都府)、寺澤夏菜(かな)さん(東京都)、塩田舞さん(同)の女性4人、村上龍さん(愛知県)の男性1人。5人は、26日に入社し、今日までダイビングの猛練習を重ね、今回の水中入社式に臨んだ。
水中入社式の会場は、同水族館のエントランスホールにある水量約800トン、水深5.5メートル、水温26度のコーラルリーフダイビング水槽。仲野千里社長が入社辞令を読み上げると水中の浅野四郎副館長から代表の橋本さんに辞令が手渡された。アシカショーなどの担当になりたいと希望する橋本さんは「たくさんの人に見守られて感激。これから多くのことを学び飼育係として一生懸命頑張ります」と水中からあいさつした。
入社式が終了すると、先輩からスポンジが渡され、早速巨大水槽の掃除の仕方を先輩直々に手ほどきを受けた。
水族館のアルバイトで学生時代にサンタの恰好で水槽に潜ったことがあるという村上さんも緊張したという。唯一素潜りで何度も息つぎをした塩田さんは、小学生のころから鳥羽水族館が大好きで両親と何度も通った憧れの職場に就職できた。中でも両生類や爬虫類が大好きで飼育担当の三谷伸也さんのファンでもあるという。「三谷さんのようにワニの水槽も掃除できるように頑張りたい(笑)」と意気込みを見せた。
今回からUstreamによるライブ配信も行われた。