夫婦岩のある二見興玉神社の参道一帯で3月4日まで、「おひなさまめぐりin二見」が開催されている。主催は「おひなさまめぐりin二見実行委員会」(伊勢市二見町)。
同企画は2005年に第1回を開始してから今回で3回目。ひな人形の展示カ所も、1回目=84カ所、2回目=93ケ所、今回=103カ所と増え、各所とも自由に観覧できるようにしている。昨年は延べ61,000人が参加したという。
同町は日本で初めて海水浴場として公認された砂浜と夫婦岩一帯の風光明媚な観光地として、全国から宿泊客や修学旅行生を受け入れ栄えてきたが、施設の老朽化や交通網の発達、ライフスタイルの変化などが原因で近年は観光客の減少が続いていた。2004年に街並み環境整備事業としてインフラ、ハード面を整備し、地域を再生しようと地元有志らが立ち上がり、同企画が実施された。
二見生涯学習センターに展示されている1,000体のひな人形は、一昨年に徳島県勝浦町から譲り受けた。飾り付けは、実行委員のメンバーやボランティア約45人が1日がかりで行った。
企画に携わった田垣実郷さんは「当初は反対されたが、今では地域の人が企画に率先し協力している。そして自分たちが一番楽しんでいる。企画のはじめに『ものを買って下さいと言わないこと』『ひな人形を評価しないこと』『ゴミを出さないこと』の3つのルールを決めたことも成功の要因」と話している。
期間中は、一帯の旅館や飲食店で限定メニューを提供したりイベントを開催している。