大阪・和歌山・三重・奈良・京都・滋賀・福井の名所・旧跡などを巡りながら約1000キロのコースを走るクラシックカーの公道レース「La Festa Primavera(ラ フェスタ プリマヴェラ)2012」が4月22日・23日の両日、雨降る熊野路、伊勢路で行われた。
4回目となる同大会では、21日に大阪をスタートした47台が4日間かけて再び大阪に戻るコースで行われている。順調にスタートしたように見えたが午後から雨に見舞われ、過酷なレースとなった。22日のスタート時点で44台に減少していた。
22日は、熊野本宮大社(和歌山県田辺市)で参加者全員が「日本再生」を祈願。同日夕方、伊勢志摩へ。伊勢神宮外宮参道商店街(伊勢市本町)から賓日館(二見町)、パールロード鳥羽展望台(鳥羽市国崎町)を通過し宿泊先のホテル志摩スペイン村(志摩市磯部町)へ。途中の里創人熊野倶楽部(熊野市久生屋町)で元F1ドライバー鈴木亜久里さんの「MG MGA」(1959年)と、タレント堺正章さんの「MASERATI A6 GCS SERIES1」(1948年)がそれぞれエンジントラブルに見舞われあえなくリタイア。この日のポイント通過車は42台。
翌23日も雨天が続き、歌手でレーシングドライバーの近藤真彦さんの「TRIUMPH SPORTS 20 TR2」(1955年)が早朝、エンジントラブルでリタイアを宣言。タレントドライバーの3台が消滅することになったがレースは続行。同ホテルを出発し、伊勢神宮内宮宇治橋前を通過し、おはらい町通りをゆっくり通り抜け「おかげ横丁」(伊勢市宇治中之切町)のチェックポイントを40台が通過。沿道では雨の中「頑張って~」と声援が飛び交っていた。一行は、奈良、京都を目指して再びアクセルを吹かした。
予定では、23日ウェスティン都ホテル京都(京都市東山区)で宿泊、24日に福井の若狭鯖街道・熊川宿(三方上中郡若狭町若狭町)、滋賀・比叡山延暦寺(大津市坂本本町)、京都・平安神宮(京都市左京区)を経て、大阪城(大阪市中央区)を通過し、帝国ホテル大阪(北区)でフィニッシュを迎える。
同大会は昨年に引き続き、「気持ちつないで、心つながる。がんばろう日本」をキャッチフレーズに、東日本大震災被災地に向けたチャリティーイベントとして位置付け、参加車両1台1台に募金箱を準備し、各地のチェックポイントや沿道の人たちに義援金の協力を呼び掛けている。
同大会は、1997年から始まった関東-東北地域を走る国際クラシックカー連盟(FIVA)公認の公道ラリー「La Festa Mille Miglia(ラ フェスタ ミッレ ミリア)」(現在は「La Festa Autunno(ラ・フェスタ アウトゥーノ)」に改名)の姉妹イベント。「古いものに敬意を」「いくつになっても心・少年」「イベントに参加する全ての人々と友情の輪を広げる」が基本精神。