「平成の大修理」が行われ素屋根で覆われ全容が見えないはずの「姫路城」が、なぜか、伊勢の地で緑の水田の中に浮かび上がって、白と緑の見事なコントラストを作っている。
兵庫県姫路市にある本家の姫路城は、現在大天守の改修工事のため、すっぽりと素屋根で覆われて外観が見えない状態になっている。一方、伊勢の姫路城は本家を忠実に再現し23分の1の大きさにしたミニチュアで、伊勢在住の井村裕保さん(伊勢市円座町)が、2007年に自宅の庭に約19年の歳月をかけ、材料費だけで約1,800万円を費やして完成させたもの。その姫路城の背景に緑のじゅうたんのような水田が広がっているのだ。
井村さんは「こちらも『城』の修復作業に追われている。FRP素材で作った屋根が収縮するので、そこにすき間ができ、雨漏りを起こして木が腐ってきている」と打ち明ける。「本家が大修理で見えないこともあり、ここを訪れる姫路城ファンの方も多くいる。観光バスに乗った団体の方々がお越しになることも」と見学者は絶えないという。
伊勢志摩地方では、できるだけ台風の襲来を避けることなどが理由で、8月の盆前後に稲刈りをする。盆前に刈り取った米は、盆に新米を食べることが出きるため、人気が高い。