陸上自衛隊が装備するヘリコプター（回転翼航空機）ほぼ全機種による編隊飛行などが見られる陸上自衛隊明野駐屯地・航空学校（伊勢市小俣町）の「航空祭」が10月28日、同地と同地上空で開催される。今年は、明野駐屯地開設57周年、航空学校創立60周年に当たる。

昨年の「航空祭」OH-6によるフォーメーション飛行

　「ヘリコプターの聖地」とされる明野で開催される同祭は、要人輸送ヘリコプターEC-225LP以外の陸上自衛隊が装備するヘリコプターに直接触れたり、写真撮影したりできるため、全国から多くのヘリコプターファンが集まる。昨年は約1万5000人の人出を記録した。

　オープニングセレモニーでは、昨年導入したTH-480Bの一般初公開・デモフライト、航空自衛隊のジェット機T-4による祝賀飛行、空挺（落下傘）降下、同地所属のヘリコプターによる総合編隊飛行や「明野レインボー」のアクロバティックな飛行展示が行われる予定。そのほか、輸送ヘリコプターCH-47JA（チヌーク）への体験試乗（先着1000人）、フライトシミュレーターやナイトビジョンゴーグルなどの体験ブース、自衛隊員による模擬店なども予定されている。航空学校60周年の歴史を振り返る航空学校歴史展示では、1955（昭和30）年から現在までの記録写真60枚を展示する。

　観測ヘリコプターOH-1（ニンジャ）、OH-6D（オスカー）、戦闘ヘリコプターAH-64D（アパッチ）、対戦車ヘリコプターAH-1S（コブラ）による編成で、同校操縦教官によって特別編成される幻のチーム「明野レインボー」によるフォーメーション飛行には、TH-480Bの導入入れ替えで「退役」が近づくOH-6D最後の飛行となる。

　同駐屯地広報担当の伊藤英幸さんは「明野レインボーはOH-6主体の編成で飛行していたが、今年が最後の飛行となる。また航空学校60周年を記念し飛行展示のボリュームが増しているので見応えもあり喜んでいただけるはず」と話す。

　開催時間は10時～15時（開門は8時）。近鉄明野駅から無料シャトルバス（7時30分～）が出る。