日本で行われる唯一の全米女子プロゴルフ協会(LPGA)公式戦の「ミズノクラシック伊勢志摩」(11月2日~4日)出場のため「近鉄賢島カンツリークラブ」(志摩市阿児町)を訪れている上田桃子選手が10月31日、プロゴルファーを目指す地元神明小学校(同)4年生の上田莉奈さんにエールを送った。
桃子さんと莉奈さんの出会いはこうだ。
2010年の同大会の関連企画として子どもたちを対象とした「LPGAジュニアゴルフレッスン会」が開催され、莉奈さんも参加した。憧れは同じ姓の上田桃子さん。クラブハウスに戻ろうとしていた桃子さんに莉奈さんが声を掛けサインを求めると、快くその場でゴルフボールにサインを書いてプレゼントしてくれた。
上田桃子選手が優勝を果たした昨年の同大会でも莉奈さんは、前回同様にクラブハウス前で桃子さんを待ち構えていた。桃子さんが莉奈さんを見つけると、「大きくなったね」と声を掛け、自分のことを覚えていてくれたことを知る。
漠然とゴルフを続けていた莉奈さんだったが、桃子さんが自分のことを覚えていてくれたことに感激。うれしく思い、「来年会えるときにはゴルフがうまくなったことを報告したい」と自分自身に誓った。莉奈さんの思いを聞いた桃子さんが再会を快諾。今回莉奈さんの夢が形になった。
この日の再会で、莉奈さんは「桃子さんのようなプロゴルファーになりたいです」と話すと、桃子さんは「私は小学4年生の時にプロゴルファーになりたいと思い、毎日500球の球を打って練習した。毎日練習したら必ず(プロに)なれる。自分で何かをしようと決めたら、最後までやり遂げる人になってほしい」とエールを送った。
その後、莉奈さんのゴルフスイングを桃子さんがアドバイス。「プロになって桃子さんと一緒にプレーしたい」と思いをつづった手紙を桃子さんに手渡すと、桃子さんは「待ってるからね。頑張って」と「未来のライバル」と固く握手を交わした。
2日から始まる「2012ミズノクラシック伊勢志摩」。上田桃子選手はディフェンディングチャンピオンとして、2連覇を狙う。