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謎深き深海生物「ダイオウグソクムシ」、丸4年間絶食記録更新-鳥羽水族館

丸4年間絶食記録更新の謎深き深海生物「ダイオウグソクムシ」困惑する鳥羽水族館の飼育員森滝丈也さんに背を向ける「No.1」

丸4年間絶食記録更新の謎深き深海生物「ダイオウグソクムシ」困惑する鳥羽水族館の飼育員森滝丈也さんに背を向ける「No.1」

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 鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)で飼育展示中の深海生物「ダイオウグソクムシ」が1月2日、丸4年間の絶食記録を更新した。4日の餌やり時には、報道陣も詰め掛けたが、「我関せず」といった調子で食べずに、さらに飼育員を困らせた。

4年間絶食記録を更新した「ダイオウグソクムシ」-鳥羽水族館

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 世界最大のダンゴムシの仲間といわれるダイオウグソクムシは、節足動物門甲殻綱等脚目スナホリムシ科、等脚目の中で世界最大。200~1000メートルの海底に生息し落ちてくる魚の死骸などを食べて生活しているとされるが、まだまだ謎が多い。7対の脚、尾部にとげ、堅い甲を持ち、エビやカニと同様に腹部にある腹肢を上下させ海中を遊泳する。

 同館で飼育展示しているダイオウグソクムシは現在、2007年9月9日に入館した「No.1」と昨年5番目に入館した「No.5」の2個体。そのうちの「No.1」は、2009年1月2日に約50グラムのアジ1匹を食べて以来、今日まで何も食べずに絶食記録を更新し続けている。

 前回2012年12月4日の餌やりでは、「No.5」がツバスの切り身を食べたのに対し「No.1」は何も食べなかった。普段は水槽の中で動かずにじっとしているが、動き出すと足や腹肢を活発に動かし元気な様子を見せているため、「どうして4年間も食べずに生きていられるのか?」「プランクトンを吸収しているのでは?」「宇宙生物では?」「深海の時間の流れはこんなものなのか?」などと、いつも水槽の前では臆測が飛び交っている。

 この日、担当飼育員の森滝丈也さんは生のアジとシシャモ、イカのゲソの3種類を用意。いつものように水槽の中に投入した。すると、「No.1」は少し活発になり、足を立て腹肢を盛んに動かし始めたため、「もしや」と思って見守ったが、結局この日も何も食べなかった。

 森滝さんは「もともと代謝が低いので飢餓には強い生物ではあるが…なぜ食べてくれないのか、わからない」と首をかしげる。「前回食べた時にちょうど、民主党政権に変わったタイミングだったので、今回の衆議院選挙で食べてくれたら、世の中の動きを敏感に察知する生物だと言えたかもしれないのに(笑)」と期待したが空振り。「早く食べてくれないと死んでしまわないか心配」と困惑する。

 同水族館は今年7月、新コーナー「へんな生きもの研究所」を開設する。同水族館広報を担当する杉本幹さんは「もちろんダイオウグソクムシも対象生物の候補に列挙している」と話す。

伊勢志摩経済新聞VOTE

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