NPO法人の伊勢志摩バリアフリーツアーセンター(鳥羽市鳥羽1)は、身体の不自由な障害者や高齢者も気軽に伊勢神宮・式年遷宮「お木曳」行事に参加できるよう「バリアフリーお木曳(おきひき)」を企画。現在、参加者を募集している。
20年に一度の式年遷宮のため、社の柱などの用材を運ぶ「お木曳」行事は一般的に重労働で、体力が必要なため、体の不自由な障害者や高齢者にとって参加は困難だと認識されていた。
「バリアフリーお木曳」は身体の自由がきかなくても、お木曳を奉曳したいという強い要望を受け、例えば車椅子の人でも参加できるように、万全のサポート態勢を整えることを同センターが企画、その後討議を重ね、「御遷宮対策事務局」の理解を得て実現した。当日の運営については細部にわたってシミュレーションしているという。
同NPO法人の野口あゆみ事務局長は「目的は通常のお木曳と何ら変わるものではなく、『一日神領民』として、神宮の御遷宮をつつがなく執り行うためのご奉仕をすること。誰にでも参加できる機会を提供できれば」と話している。「お木曳の長い歴史上初めてのこの試みが、記念すべき第一車として続くよう成功させ、7年後の『白石持ち行事』や次の御遷宮に引き継ぎたい」(野口さん)とも。同時に、障害者、高齢者の介助サポートをしてくれるボランティアも募集中。
「バリアフリーお木曳」の参加日は5月6日。出発は9時で、雨天決行。奉曳参加費は7,500円(同伴者も同料金)。参加費には、奉曳衣装(法被・鉢巻・帯)記念DVD(冊子付き)、記念品、奉曳諸費などを含む。