見る・遊ぶ 買う

海外で注目のパールジュエリーデザイナー上村英司さん、タラサ志摩で展示会

海外で注目のパールジュエリーデザイナー上村英司さん、タラサ志摩で展示会

海外で注目のパールジュエリーデザイナー上村英司さん、タラサ志摩で展示会

  • 0

  •  

 「漆」「竹」「蜘蛛(くも)」…真珠のデザインに「和」を取り入れ独創的な作品を生み出す南伊勢町出身のジュエリーアーティスト上村英司さんが5月3日~5日、タラサ志摩ホテル&リゾート(鳥羽市浦村町)で作品展示会を開催している。

上村英司さんのオリジナル「蒔絵真珠」

[広告]

 1968年旧南島町阿曽浦生まれの上村さんは、1929年から真珠養殖を続ける上村真珠養殖(度会郡南伊勢町)の3代目。18歳から真珠養殖に携わり、年々衰退する「真珠産業」を立て直したいという思いで5年目になる23歳の時に、世界に真珠を伝えようとジュエリーアーティストを志す。

 現在注目されるのが、日本の伝統技法の一つ「漆塗り」の蒔絵(まきえ)師とコラボした「蒔絵真珠」だ。真珠に蒔絵を施したデザインが特徴で、漆を塗った竹をアクセントに「和」を表現し、「レバノンやミャンマー、マレーシアなど海外セレブたちに口コミで広がっている」(上村さん)という。

 上村さんは「アコヤ真珠本来の美しさを伝えたい気持ちは心の根底にあるが、人々の流行についていくにはアコヤにだけ固執していると取り残されていく。『真珠・パール』というくくりで全世界に発信し、真珠産業を盛り上げたい」と誤解を招かないように丁寧に思いを伝える。

 上村さんは「『蒔絵真珠』が生まれたきっかけは、6年ほど前に呉服店の方が『海外に行くので、その時着る着物に合う真珠のアクセサリーを作ってもらえないか?』とリクエストされたこと。その時は、漆を塗った竹と真珠をデザインしたものだったがその後、展示用として真珠その物に蒔絵を施したところ、『それが欲しい』と非売品だった真珠に注目がいってしまったこと(笑)」と打ち明ける。

 同展示会では、「蒔絵真珠」のほかに、江戸時代から伝わる愛知県名古屋市緑区有松地域で生産される「有松絞り」とのコラボ作品など真珠と日本の伝統をマッチさせたアクセサリーや、クモやトンボをデザインしたオリジナリティーあふれる作品が並ぶ。

 上村さんの作品を求めて同ホテルを訪ねた名古屋市在住の東恵美子さんは「一つ一つが上村さんの独創的なデザインで、今までにない真珠だと思う。真珠の使い方が素晴らしい」と評価する。「真珠を使ってクールジャパンを表現し、伝統職人とのコラボにより、新たに日本文化が見直されるきっかけになれば。まずはどんな作品を作っているかを見に来てほしい」(上村さん)とも。

 開催時間は、9時~21時。

伊勢志摩経済新聞VOTE

現在お住まいはどちらですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース