ユニクロ伊勢店(伊勢市御薗町)で白のパンツがよく売れている。同店の山下昌良店長は「今年1月から問い合わせがあり、ピークには1週間で300件以上のお問い合わせをいただいたことも。愛知、岐阜、三重、富山、福井、石川(同社内エリア名「6ブロック」)にあるユニクロ全店で断トツの売り上げを記録した」と話す。
ユニクロ伊勢店で白のボトムスがよく売れる理由?答えはこちらに
三重県内に10店舗を展開し、伊勢店は2011年の移転と同時に売り場面積を約450坪に拡大。津ラッツ店(津市)、イオンタウン鈴鹿店(鈴鹿市)と共に大型店として位置付けられる。6ブロックには、超大型店の名古屋栄店(愛知県名古屋市)1店舗と大型店16店舗あり、伊勢店は売り場面積で7番目の大きさになる。
よく売れているのは、レギュラーフィットストレート、スリムフィットストレート、スキニーフィットストレート、ウルトラストレッチの4種類のジーンズとイージークロップドレギンスの5つの商品の白。「イージークロップドレギンスにおいてはS・M・L・XLの4サイズあるもののMとLサイズはすでに売り切れ、秋物の新商品スリムフィットカラージーンズの白も入荷と同時に今もよく売れている」という。
伊勢では現在、内宮(ないくう=7月26日~8月12日)、外宮(げくう=8月17日~9月1日)のそれぞれの新御敷地に伊勢市民一人一人が白石を運び敷き詰める伊勢神宮式年遷宮の関連行事「お白石持ち行事」が行われ、期間中延べ約23万人が参加する。一般的に参加者は、純粋な気持ちで神様に奉仕しようと純粋無垢(むく)で神聖なイメージの白の衣装を着る。
山下店長は「今年のトレンドカラーが白なので年当初からよく売れていると思っていたが、5月から7月にかけて爆発的に白のボトムスが売れるようになった。併せて来店数もピークになり、店舗全体の売り上げも前年度を楽に越えた。お客さまからお白石持ち行事のことを知ったのは5月ごろ。白のボトムスの在庫数を増やしたがそれでも欠品を出し迷惑をお掛けした。当店に商品がないと近隣の松阪店から入荷したりして対応した」と振り返る。
同社広報担当者は「確かに伊勢店での白のボトムスはよく売れている。同規模の店舗での白のボトムスの売り上げランキングでは上位に入るのでは。地域の祭りと特定の商品の売り上げが関連する例は今のところ把握していない」と話す。
お白石持ち行事は、残すところ8月30日・31日、9月1日の3日間になった。3日間に特別神領民の奉献団(6団)と各町の奉献団(30団)が無事に白石を奉献し終わると、いよいよ神を遷(うつ)す遷御(せんぎょ)のカウントダウンが始まる。「遷御の儀」は、内宮が10月2日、外宮が同5日に行われる。