1989年に開催されて以来一度も開催されることがなかった伝説のビッグウェイブサーフィン大会「稲村サーフィンクラシック」が9月26日、24年ぶりに開催されるかもしれないと全国のサーファーたちが鎌倉・稲村ケ崎に注目している。志摩出身のプロサーファー仲村拓久未さんも25日、大会出場に向け出発した。
仲村拓久未さん、世界ジュニアサーフィン大会チームジャパン優勝に貢献
稲村クラシックとは、台風などが多く発生する8月~9月にウエーティング(波待ち)期間を設け(今年は8月20日~9月30日)、その期間にビッグウエーブが起こったときにだけ開催される。一般的な大会は、あらかじめ日程を決めて行うため波のサイズは当日の天候任せになってしまい、波が全くない状況でも行わなければならない。開催は長沼一仁実行委員長が決定する。
過去に「ナガヌマクラシック」の名称で2回、そして1989年に「稲村クラシック」と名称を変え第1回大会がその年に行われて以来、一度も開催されることなく24年がたった。歴代チャンピオンは、善家誠さん、糟谷修自さん、坂本清克さんの3人。桑田佳祐さんが監督の映画「稲村ジェーン」のモデルになった。小泉純一郎元首相が名誉顧問。優勝賞金は50万円。
選手は、JSPA(日本プロサーフィン連盟)2012年度レイティングトップ20とASP(世界プロサーフィン連盟)ランキング上位者、歴代チャンピオンなどが参加。仲村さんはJSPA2012ランキングで5位に入ったため参加資格を得た。
長沼委員長によると「台風20号による大きなうねりが入る可能性があるので26日の開催を目指すことを決定した(明日の朝、波のサイズが小さければ開催しない決定もするかもしれない)。36人の招待選手に対して現在32人が参加予定。急なことなので、どうしても参加できない選手も出てしまう」と話す。
仲村さんは「伝説の大会に出場できるなんて名誉なこと。頑張ります」と意欲を見せる。仲村さんは第4ヒートからスタートする。