伊勢神宮と深く関わる金剛證寺の秘仏・虚空蔵菩薩、20年に1度のご開帳

伊勢神宮と深く関わる金剛證寺の秘仏・虚空蔵菩薩、20年に1度のご開帳(ご本尊の左手人差し指と繋がる5色の糸を示す出口眞人執事長)

伊勢神宮と深く関わる金剛證寺の秘仏・虚空蔵菩薩、20年に1度のご開帳(ご本尊の左手人差し指と繋がる5色の糸を示す出口眞人執事長)

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 伊勢神宮と深く関わる歴史を持つ「金剛證寺(こんごうしょうじ)」(伊勢市朝熊町)の本尊「福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくぞうだいぼさつ)」が10月1日~21日、20年ぶりに一般公開(ご開帳)されている。

金剛證寺の本尊「福威智満虚空蔵大菩薩」が20年ぶりにご開帳

 同寺は、伊勢志摩で最も高い標高555メートル朝熊(あさま)岳の頂上付近に立ち、欽明天皇のころ(540年~)に暁台上人によって開かれた。平安時代、825年に弘法大師空海が真言密教修行の大道場を開き隆盛を極めた(現在は臨済宗南禅寺派に改宗)。「伊勢神宮の奥の院」または「伊勢神宮の鬼門(北東=丑寅)を守る寺」として昔から伝えられ、伊勢音頭の一節には「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と詠われ江戸時代から伊勢神宮と同寺の参詣はセットで行われていた。

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 国の重要文化財に指定されている本堂「摩尼殿(まにでん)」に安置されている秘仏本尊は、福徳・威徳・智徳の三徳を備え持ち日本三大虚空蔵菩薩の第1位に位置付けられている。ご開帳は20年に1度、社殿や神宝などを新しくする伊勢神宮式年遷宮と連動し、伊勢神宮正宮の遷宮後の翌年に行われている。

 10月1日は朝から、本尊の前で僧侶たちによる祈とうが行われ、世界の平和が祈願された。参拝者は20年に1度の本尊の姿を一目見ようと早朝から大勢の人たちが詰め掛けていた。

 同寺執事長の出口眞人さんは「虚空蔵菩薩は、大宇宙のごとく大きな功徳で悩める全ての人々に利益安楽を与えてくれる。窮地に陥ったものを救う菩薩であることから、たくさんの人々に信仰されている。ご開帳の期間、菩薩様の左手の人さし指に5色の糸が結ばれ、その糸がそのまま本堂の外に立てられた卒塔婆(そとば)にまでつながっている。5色糸に触ることで、『感応道交』菩薩様と心が一つになれる」と話す。

 「当寺は伊勢神宮との関わりも深く、 摩尼殿が火災で焼失した時、姫路城城主の池田輝政公が1609年に再建した。池田輝政公は、神宮祭主で天皇陛下の姉の池田厚子さんの夫=故・隆政さんの先祖に当たる人」(出口さん)とも。

 同寺へのアクセスは観光有料道路「伊勢志摩スカイライン」を使う。通行料金は、自動二輪車=880円、軽・小型・普通自動車=1,250円。9月~12月の開門時間は7時~19時。伊勢市と鳥羽市の市営駐車場利用者は駐車利用券を見せると通行料金が2割引になる。

 本堂の開扉時間は9時~16時。ご開帳期間中の土・日曜祝日(10時~15時)限定で宝物館を特別公開する。

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