高校生が運営する「高校生レストラン」で有名な三重県立相可高校(多気郡多気町)食物調理課3年生の岡本なつ実さんと佐野竜也さんのチーム(監督=佐々木智子さん)が9月27日、同町で行われた「高校生国際料理コンクール2013」(6カ国9チームの参加)でみごと悲願の優勝を勝ち取った。
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今回で9回目になる同コンクールは、世界の高校生が調理技術を競い、国際交流を深め合うことなどを目的にオーストラリア調理師連盟が主催。2人1組(監督1人)の高校生のチームで、あらかじめ決められた食材のメーン料理を1時間以内に4人分を調理し完成させる。包丁の使い方や盛り付け、味などを審査し、パーフェクトの100点からの減点方式で、70~79点に銅メダル、80~89点に銀メダル、90~100点に金メダルを授与、最高得点を出したチームに優勝トロフィーが渡される。
日本からは同校が7年連続で出場。これまで2007年銅メダル、2008年銀メダル、2009年金メダル(2位)、2010年金メダル、2011年金メダル(2位)、2012年金メダル(2位)の成績を残している。4年連続金賞を取りながらも優勝はなかった。
佐野さんは「ほかのメンバーはコンクールの準備や運営。参加者の食事作りなど裏方で頑張ってくれている中で、僕たちだけがコンクールの料理を作らせてもらって(申し訳ない気持ちがあった)…。みんなのおかげで優勝できてとてもうれしい」と感極まりながら喜びを言葉にした。岡本さんは「米粉やしょうゆ、とろみに葛粉を使用、ニンジンをサクラの形に切ったり、花穂紫蘇(ハナホジソ)をあしらったりして日本らしさを盛り込んだ。みんなのおかげで優勝できた」とコメントした。
審査委員のシャトーレストランジュエル・ロブションエグゼクティブシェフの渡辺雄一郎さんは「どの料理もレベルの高さに驚いた。優勝の相可高校の料理は、試食してすぐに南フランスをイメージするようなストーリーが見えた。かなり勉強したのだろう。それでいて日本らしさも取り込んでいて素晴らしい料理だった。また日本料理の飾り切りや西洋料理のトゥルネ(面取り)などの包丁の使い方も群を抜いていた」と絶賛した。
相可高校以外の参加チームと成績は、金メダル(2位)=開平餐飲学校(台湾)、金メダル(3位)=マリーモント学校クイーンズランド州支部代表団(オーストラリア)、銀メダル=サウスランド男子高等学校(ニュージーランド)、ダラマン学校キャンベラ支部代表団(オーストラリア)、銅メダル=ヨハネ23世ホスピタリティ専門学校、オーギュスト・エスコフィエホスピタリティ専門学校 (以上ニューカレドニア)、ペノラ学校オーストラリア代表選手団(オーストラリア)、タヒチホスピタリティ専門学校(タヒチ)。