20年に一度の式年遷宮が執り行われている伊勢神宮。10月2日には神様の引っ越しに当たる「遷御(せんぎょ)の儀」が内宮(ないくう)で執り行われたばかり。同5日には外宮(げくう)正殿への遷御が執り行われるが、ネット上の地図の「遷宮」はいつになるのだろうか?
「Google マップ」で「伊勢神宮」と検索すると、内宮の旧正殿がピンポイントで表示され、地図上には新宮は存在しない。しかし航空写真に表示を切り替えると、引っ越しはおろか、社殿は造営中で、伊勢市民ら延べ22万人で敷き詰めた白石はどこにもない。
グーグル(東京都港区)広報部によると「Google マップ上で閲覧できる衛星・航空写真は、全てGoogle Earthで撮影された画像を表示する。Google Earthを起動し、伊勢神宮を検索すると画面下『画像取得日』に日付が掲載されている。最新の画像では、2013 年 2 月に撮影と分かる。写真や地図のアップデート予定については、一切お答えしていない」と回答する。
一方ヤフージャパン(東京都港区)が運営する「Yahoo!地図」は同3日、地図上に新宮を表示し文字で「10月2日遷御」と表示した(外宮も同様)。ただし、「伊勢神宮」で検索すると、4日現在はまだ旧正殿がピンポイントで検索される。航空写真においてはまだ建物さえ建っていない状態だ。
さらに、「地図検索ならMapion」のマピオン(東京都港区)、「MapFan Web」を運営するインクリメント・ピー(神奈川県川崎市)、「いつもNAVI」のゼンリンデータコム(東京都港区)は、旧正殿を表示。地図上にも新宮は建っていない。国土交通省国土地理院(茨城県つくば市)の「電子国土Web.NEXT(試験公開)」でも反映されていない。
国土地理院広報担当者は「基本的に『迅速更新』をモットーとしているので、大規模で公共性のある伊勢神宮の社殿の建て替えであれば、神宮司庁から平面図等の提供を頂ければすぐにでも更新したい」と話す。
ネット上の「遷宮」がいつ行われるか気になるところだ。