陸上自衛隊明野駐屯地・航空学校(伊勢市小俣町)で1月9日、一足早い成人式が行われた。同駐屯地と航空学校に所属する約700人の内、新成人を迎えるのは女性隊員1人を含む9人で、この日は6人が出席した。
「成人としての決意」を熱く語る新成人・明野駐屯地で成人式と弁論大会
同駐屯地は、陸上自衛隊が持つほぼ全ての機種のヘリコプターを装備。毎年10月に開催される「航空祭」は「ヘリコプターの祭典」と呼ばれるほどで、マニアには国内における「ヘリコプターの聖地」となっている。隊員は毎日、ヘリコプターの操縦や整備など非常時に備えた訓練を行っている。
9人は、整備部の宮嶋雄介3曹(愛知県)、藤井俊輔2士(福井県)、原田康平技官(熊本県)、教育支援飛行隊の伊東良介3曹(長野県)、宮寺健人3曹(三重県)、第5対戦ヘリコプター隊の田中一真3曹(福井県)、井波(いは)興明1士(沖縄県)、第10飛行隊の田邊崇明3曹(山口県)、星野恵美1士(三重県)。原田さん、宮寺さん、田中さんは欠席。
6人は早朝伊勢神宮へ参拝した後、成人式に臨んだ。航空学校長兼明野駐屯地司令・陸将補の大西裕文さんは「他人を思いやるには自分自身が強い心を持つこと。20歳になった誓いを立て、素晴らしい人間に成長することを願う」と激励と祝福の言葉を贈った。
その後、6人は同駐屯地恒例の弁論大会に参加。成人になっての思い思いの決意を先輩隊員らの前で披露した。藤井さんは、東日本大震災での自衛隊の活躍をテレビで見て、被災者が自衛隊員に「ありがとう」と感謝されている姿に感動し、自身も誰かのために感謝されたいと思い、国家・国民のために自衛官を目指したことを熱く語った。