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日仏交流シンポジウム「きっかけは3.11」-伊勢・皇学館大学で

日仏交流シンポジウム「きっかけは3.11」-伊勢・皇学館大学で

日仏交流シンポジウム「きっかけは3.11」-伊勢・皇学館大学で

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 日本とフランスの交流を通して人類社会の発展や世界平和に寄与することを目的に活動する笹川日仏財団(本部=フランス、事務局=東京都港区)主催のシンポジウム(コロキウム)が3月11日~14日、皇学館大学(伊勢市神田久志本町)で開催されている。

皇学館大学で日仏シンポジウム「ルーツとルーツの対話」

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 「日本人とは?フランス人とは?自分自身とは?」を議論するために、歴史、神話、考古学、宗教、芸術などを研究する日仏を代表する24人が伊勢に集結。東日本大震災が発生した3月11日を起点に「ルーツとルーツの対話」をテーマにしたシンポジウムが始まった。

 同財団の冨永重厚理事長は「震災の翌年4月、自分たちに何ができるかを知るために理事らと共にが被災地を訪問した。その時生きのびた人たちから『(自然とは偉大で畏れ多いものだが、一方で多くの人が一瞬にして命を失った)それでも自分は今ここに生きている。なぜなんだろう?』という話を聞いたことがとてもショックで、自分たちの根源をもっと理解する必要があると痛感じたことから、ちょうど40年前に当時フランスのアンドレ・マルロー文化相が『単なる文物の交流よりさらに深い魂と魂の相互浸透が大切』だと提唱したにも関わらず何もアクションを取って来なかったことに気付かされ今回のシンポジウムの開催に発展した」と説明する。

 11日は「自然とサクレ(聖性)」について、高千穂神社宮司の後藤俊彦さん、元碑文文芸アカデミー会長(中世霊性史)アンドレ・ヴォシェさん、京都大学こども未来センター(哲学・宗教学)の鎌田東二さんらがスピーチし議論を深めた。

 10日には、伊勢神宮内宮(ないくう)への正式参拝を行った。また外宮(げくう)勾玉池のほとりにある「せんぐう館」(豊川町)奉納舞台でパーカッショニストのツトム・ヤマシタさんによる奉納演奏会も行われた。

 12日は「芸術と宗教」、13日は「霊性的体験」、14日は「ルーツと普遍性、日仏における新しい霊性の形」についてそれぞれ話し合う。冨永理事長は「日仏を代表する先生方の話に耳を傾けてほしい。一般の人も自由に参加していただければ」と呼び掛ける。同時通訳付き入場無料。

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