伊勢志摩の自然を学べる総合施設「横山ビジターセンター」(志摩市阿児町鵜方、TEL 0599-44-0567)は6月9日、月例企画「横山自然観察会」を開催した。今回のテーマは「水路の生き物観察会」。同センターの西岡典洋さんを講師に迎え、100種類4万株のショウブ園や遊歩道などが整備された「民話の駅蘇民」やその付近で、水生生物を採取して観察を楽しんだ。
この日の参加者は約50人。天気は曇りで雨が心配されたが、最初に天然記念物である松下社の樹齢約2000年と言われる大楠を見学した後、参加者に網や釣竿などの捕獲道具が配布され水生生物の採取を楽しんだ。採取した生物は、カニ、ザリガニ、タニシ、カワニナ、アマガエル、ヌマエビ、スジエビ、アメンボ、ヤゴ、ゲンゴロウなど。カワニナはゲンジボタルの餌になり、もうすぐホタルがたくさん見ることができるなど、採取した生物の説明を受けた。
同センターの西岡さんは「ウシガエルの餌として輸入されたアメリカザリガニなどの外来種が今では日本各地に生息範囲を広げ、固有種であるニホンザリガニが絶滅危惧種になっている。採取したザリガニは、持ち帰らずに住んでいた水辺に放してほしい」と話した。