おかげ横丁の一角にある海鮮料理店の「海老丸」(伊勢市宇治中之切町、TEL 0596-23-8805)が11月1日から、伊勢エビ丸ごと1匹を使った「伊勢海老てこね寿し」の提供を始めた。価格は1人前3,240円と決して安くないが、土曜・日曜には30セット前後が出るという。
おかげ横丁「海老丸」の新メニュー伊勢エビ1匹使った「伊勢海老てこね寿し」
志摩市志摩町和具産の伊勢エビ約150グラムを店内に設置されたいけすから上げると、生きたままがすぐに調理される。身は手こねずしのタレに漬け込み、伊勢志摩産のアオサやニンジン、シイタケ、ギンナン、錦糸卵などと一緒に酢飯の上に載せ、チラシずし風に仕上げる。伊勢エビの胴体や頭はみそ汁として提供される。
そのほか、地元で揚がる冬の地魚を使った「冬魚のてこね寿し」(1,450円)、スタンダードのカツオを使った「鰹のてこね寿し」(900円)、3種類の魚を使った手こねずしと伊勢エビの酒塩焼きやエビフライ、焼き貝などが付く「豊漁三色てこね」(2,900円)などをメニューに加えた。
同店女将(おかみ)の戸塚亜希子さんは「この時期には常時、伊勢エビがいけすに入っているので、お客さまからのリクエストがあればその場で刺し身や焼き物にする。伊勢エビは時価で、現在の価格は150グラム1匹で2,850円。刺し身を注文した方には1杯220円の追加料金で胴体と頭をみそ汁にして提供する。今月から始めた『伊勢海老てこね寿し』は、それと比較してもご満足いただけると思う。旬の伊勢エビをぜひ伊勢で」と来店を呼び掛ける。
手こねずしは、志摩地方の漁師たちが船の上で作って食べた郷土料理。主に新鮮なカツオの刺し身を特製のタレに漬け込み、酢飯にそのカツオと大葉、刻みショウガなどを混ぜて食べる。船の上では忙しいからと「手でこねた」ことが名前の由来とされている。
営業時間は平日=11時~17時、土曜・日曜・祝日=10時~17時。