伊勢神宮内宮（ないくう）で1月11日、伊勢神宮の別宮や摂社、末社、所管社の計125社の神々が一堂に集い「大新年宴会」をするとされる「一月十一日御饌（いちがつじゅういちにちみけ）」が行われた。

「一月十一日御饌」第2部の余興「東遊」

　第1部は、正殿前東の四丈殿（よじょうでん）で神職全員が参列し神様に御饌を供える「大新年宴会」。宴が盛り上がると、神楽殿東の五丈殿に会場を移し、平安時代の衣装を着けた6人の神宮楽師たちが笛や篳篥（ひちりき）、琴の調べに合わせて歌を歌い、腰に太刀をつけた6人の舞人が「東遊（あずまあそび）」を舞う第2部の「余興」が始まる。

　大新年宴会で神様たちは「新築のヒノキの香りはやっぱり最高」とか「今回の棟梁たちの仕事も完璧だ」などと、新しくなったお宮の住心地などをきっと話し合われていることだろう。

　一昨年、内宮の正宮（10月2日）と外宮（げくう）の正宮（10月5日）、別宮の荒祭宮（10月10日）と多賀宮（10月13日）で、昨年は月読宮・月読荒御魂宮（10月6日）、伊佐奈岐宮・伊佐奈彌宮（10月10日）、瀧原宮・瀧原竝宮（11月7日）、伊雑宮（11月28日）、風日祈宮（12月3日）、倭姫宮（12月10日）でそれぞれ神様のお引越しにあたる「遷御（せんぎょ）」が行われた。

　残す別宮の遷御は、土宮（1月28日）、月夜見宮（2月28日）、風宮（3月15日）の3宮だけになる。2月22日には月夜見宮のお白石持行事が行われる。

　昨年1年間の内宮・外宮の総参拝者数は延べ1086万5160人（昨年は1420万4816人）と2年連続1000万人を突破した。今年の伊勢神宮内宮・外宮の正月3日間の参拝者数は、内宮＝26万7325人（昨年は41万1192人）、外宮＝15万644人（同20万2595人）、計41万7969人（同61万3787人）だった。