伊勢神宮外宮(げくう)周辺のまちのにぎわいと活力を取り戻そうと活動するNPO「外宮にぎわい会議」が、8月1日に伊勢神宮外宮へ浴衣を着て参拝しようと呼び掛けている。
五穀成就や無病息災を祈って毎年8月1日に伊勢神宮に参拝する「八朔参宮(はっさくさんぐう)」という風習が伊勢地方に残る。浴衣姿で外宮を参拝してもらおうと1998年から同NPOが企画する「外宮さんゆかたで千人お参り」は今年で18回目。第1回は1000人に満たなかったが、今では1000人以上の人が浴衣で参拝するため、アマチュアカメラマンも多く詰め掛ける夏の風物詩となった。
当日18時30分、浴衣に着替えた参加者は外宮前に集合しみんなで参拝する。16時~19時には、いせシティープラザ(伊勢市岩渕)で無料の浴衣着付けサービス、更衣室を用意する。外宮周辺では屋台やライブステージ、和太鼓演奏などさまざまなイベントも同時に開催。17時30分からは八朔はらわた餅を限定100人に無料配布する。
外宮勾玉(まがたま)池の奉納舞台では17時から神話紙芝居、17時30分から「美鈴の会」「斎宮(さいくう)雅楽会」による舞楽奉納、19時10分から、伊勢市で生まれ明和町で育った音楽家の長岡成貢による奉納演奏もある。長岡さんは明和町の観光大使第1号で、SMAPやEXILE、中島美嘉さん、MISIAさんなどに楽曲提供する音楽家。第63回式年遷宮の際には「白石献上歌」を作って奉納した。現在、音楽の力で、伊勢神宮と斎宮を再びつなぎ、日本人の精神性を世界中の人に知ってもらおうと活動する。現在、斎王(さいおう)をテーマにしたCDアルバム「伊勢~斎王 / The Tale of Ise Saiou~祈りを捧(ささ)げた皇女たちの物語~」を制作中。その中に収める新曲などを奉納する。
同NPOの坂田巧会長は「浴衣を着てみんなで伊勢神宮へ参拝し、夏の風情を楽しんでほしい。普段は伊勢神宮への夜間参拝はできないので貴重な体験ができると思う。無料着付け、更衣室もあるので気軽に参加していただければ」と呼び掛ける。
外宮、月夜見宮(宮後)への夜間参拝は20時まで。