三重県立水産高校(志摩市志摩町)水産製造・増殖科の生徒13人は12月16日、自分たちが実習で作った缶詰を志摩市長の大口秀和さんに試食してもらおうと志摩市役所を訪れた。
同校は毎年、同高の実習船で同じ高校生が釣り上げたサバやカツオなどの魚の缶詰を非常時に携行できるようセットにしてパッケージにした「サバイバル缶(サバCAN)」を地域住民や地域の団体に提供。地域の災害訓練などでサバ缶の提供を行うと、住民参加を促進するなど貢献、提供を受けた住民からは「お金を出してでも買いたい」と人気を集める取込みも行っている。
同取り組みは、「里海」を推進しようと取り組む志摩市と同校が連携し、水産物を利用した地場産品を開発しようと行っているもの。今年度は16種の缶詰が完成。11月28日には大阪市内の「缶詰バー」への提供を行い「好評を得た」(担当者)という。
缶詰は、カツオやアジのキーマカレー、マグロの角煮やパテ、サンマのカレー味噌煮やパテなどのほか、缶詰を使った料理(まんとう、ベーグル、ピロシキ、ロールキャベツなど)を調理し持ち込み大口市長に1品1品を説明し、その後みんなで試食会を行った。
同校3年生の北村美衣(みい)さんは「缶詰バーで食べてもらった時においしいと言ってもらえてうれしかった。どこかの企業が商品化してくれれば」と話す。