大型客船「にっぽん丸」が1月12日、鳥羽港に寄港し、地元民らが「赤いハンカチ」を振って見送る出港セレモニーを行った。
【その他の画像】鳥羽港に錨泊(びょうはく)する「にっぽん丸」
同セレモニーは、鳥羽港に寄港した大型客船が出港する際に「赤いハンカチ」を振って見送る市民参加型のおもてなしセレモニー「リメンバー赤いハンカチ」。
鳥羽市観光協会が毎年行っている同セレモニーは、鳥羽市出身の「パールキング(真珠王)」御木本幸吉翁がかつて渡米する際に「いつか海外に行く時は、船上から赤いハンカチを振ろう」と孫娘たちに約束しその10年後、ステッキの先に赤いハンカチを巻き付けて振った逸話を基に、「再開の約束」を込めて行っているもの。同協会は毎回無料で、見送り用の赤いハンカチを配布、チャーター船を準備し、一般市民らと共に行っている。
「にっぽん丸」は、総トン数=2万2472トン、全長=166.6メートル、全幅=24メートル、航海速力=最高21ノット、客室数=202室、乗船客定員=524人、乗組員数=約230人。運営は「商船三井客船」(東京都)。
今回は「海からの初詣 新春の鳥羽・伊勢神宮クルーズ」(7万2,000円~40万4,000円)のツアー(1月11日17時に横浜港を出港し、12日の9時に鳥羽港到着、伊勢神宮初詣 海女小屋の昼食などを楽しんだ後、鳥羽港を17時に出港し、13日の14時に横浜港に戻るツアー)に約400人が参加した。
チャーター船に乗り込んだ市民や同協会スタッフは、山口百恵さんの「いい日旅立ち」や尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」「蛍のひかり」などのトランペット演奏に合わせて、手に持った赤いハンカチを大きく振って、にっぽん丸の乗客らに寄港の感謝を表し、乗客はそれに応えて赤いハンカチを大きく振り返した。
「さようなら」「お元気で」を意味する長音で3回の汽笛が鳥羽港に響くと、にっぽん丸は大きくかじを切って横浜方面を目指して出発した。
鳥羽港には現在、5月1日「コスタ・ビクトリア」、同16日、7月29日、8月18日「飛鳥II」の寄港が決まっている。