伊勢志摩サミット安倍昭恵首相夫人主催による配偶者プログラムが5月26日、パールキング=御木本幸吉翁が世界で初めて養殖真珠を誕生させた「ミキモト真珠島」(鳥羽市)で行われた。同島が国賓級のゲストを迎えたのは1975(昭和50)年の英国エリザベス女王の来島以来およそ40年ぶり。
昭恵夫人を始め、ヨアヒム・ザウアー・ドイツ首相夫君、ソフィー・グレゴワール=トルドー・カナダ首相夫人、マウゴジャータ・トゥスク欧州理事会(EU)議長夫人が参加し、同島で長年ガイドを務める井上優子さんの案内のもと、真珠博物館では真珠を貝から取り出す作業や真珠の工芸品などを見学した。
一行は、屋外に設置された会場に移動すると、伊勢志摩地方から集まった現役の海女85人や地元小学生らの出迎えを受けた。カナダ首相夫人が海女に「今までこわかったっことはありますか」と質問すると、「里海を創る海女の会」副会長の橋本和津代さんは「大波が来た時は怖かったです」と答えた。「皆さんの勇気を心に留めて、自分たちの国に持って帰りたい」と語った。
その後みんなで何日も練習を重ねたという伊勢音頭を披露。配偶者たちも楽しく輪になって踊った。伊勢市内の小学生が感極まって泣き出すとカナダ首相夫人が近寄ってハグする場面も。小学生は「緊張したけど夫人たちと目があって楽しかった。優しく抱きしめてくれた時、いい匂いがした」と笑顔に変わった。