海外の富裕層対象の旅行会社や海外のメディア関係者らが2月25日~27日、伊勢神宮や海女小屋などを視察するために伊勢志摩を訪れている。
【その他の画像】カツオをいぶすための「いぶし小屋」で作る「ねこまんま」
一行は、世界最大の富裕層向け旅行商談会「インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット ジャパン(ILTM Japan)」(2月27日~3月1日)の東京開催に先立ち、JNTO(日本政府観光局)が企画した視察旅行に参加した人たち。ILTMは、ロンドンに本社を置くReed Travel Exhibitionss社が主催する完全招待制のB to Bの商談イベント。
一行は、イギリス、カナダ、アメリカ、メキシコ、イタリア、スペイン、シンガポール、中国などから21人が参加。25日・26日に「松燈庵 (しょうとうあん)」(松阪市殿町)、「おかげ横丁」(伊勢市宇治中之切町)、「かつおいぶし小屋」(志摩市大王町)、「海女小屋体験施設 さとうみ庵」(志摩市志摩町)、「せんぐう館」(伊勢市豊川町)、「伊勢神宮 外宮(げくう)」(同)を視察。最終日27日に「伊勢神宮 内宮(ないくう)」(伊勢市宇治館町)を早朝に訪れ東京に戻る。
かつお節の製造・販売を手掛ける「まるてん」(志摩市大王町)の、カツオをいぶすための「いぶし小屋」を訪れた一行は、鰹節の製造工程や歴史、伊勢神宮との関わりなどについて説明する社長の天白幸明さんの声に耳を傾けた。かつお節の一番だしを試飲、土鍋で炊いた炊きたてのご飯に削りたてのかつお節としょう油を混ぜただけの「おかかご飯(ねこまんま)」を食べると、「とてもおいしい」とうなずき何度もお代わりしていた。
イギリスが本社で京都に旅行会社を立ち上げ営業するOKU JAPAN(京都市東山区)のキャシー・カルムさんは「日本のネコたちはとても幸せ。だって、こんなおいしいもの(ねこまんま)が食べられるんだから…」と微笑む。「ここ(いぶし小屋)はとても素晴らしい。かつお節ができるまでの説明を聞いて大変勉強になった。伊勢神宮にもとても興味がある」とも。
通訳案内士の小林ひろみさんは「昨年、G7首脳会議『伊勢志摩サミット』が開催されてから海外の人の伊勢志摩への関心は高くなっている。特に伊勢神宮への知的好奇心はとても旺盛。海外の人が何度もリピートしてくれるような通訳案内をして地域に貢献したい」と話す。