毎年恒例の「来る福招き猫まつり」が9月22日~30日、伊勢・おかげ横丁一帯で開催され、今年は約3万匹の招き猫が集まった。
9月29日は「来る福(くるふく)」と縁起良く読めることから、招き猫の愛好家団体「日本招猫倶楽部」が1995年に制定し、日本記念日協会に正式認定されている「招き猫の記念日」になっていることから、年に1度、この日を中心に全国的に「来る福招き猫まつり」が開催されている。開催は今年で13回目。
招き猫を手がける現代作家28人の作品展や、日本各地に伝わる伝統的な郷土玩具招き猫の展示に加え、今年は市内の小学生、幼稚園児らが張り子に人気アニメの顔などをカラフルに絵付けした約290点も並び、おかげ横丁を訪れた観光客は足を止め愛らしい猫の表情を注意深く眺めていた。
今年は、「福・禄・寿・禧 招き猫 あなたの幸せにゃんにゃ?」をテーマに、「心の幸せ」である「福」家族団らん、意思疎通できる幸せ、「禄」夢をかなえる幸せ、「寿」健康であることの幸せ、「禧」感動や喜び・生きがいのある退屈しない幸せの4つの幸せを考えるきっかけづくりにと企画したという。
伊勢路名産味の館2階「大黒ホール」で開催された招き猫現代作家展ではさまざまなジャンルで創作活動をしているアーティストらによる個性的な作品が並び、訪れた観光客は手にとって「かわいい」などと招き猫の表情に感嘆していた。
おかげ横丁内の飲食店ではオリジナルメニュー「来る福ニャンチ」を提供したほか、おかげ座では「来る福招喜寄席」、すし久では落語「夜は福がいっぱいの本格落語」をぞれぞれ開催した。そのほか、小判をかたどり招き猫の焼印を押した大福餅「来る福大福」を限定販売するなど、おかげ横丁一帯が招き猫で「占有」され、盛り上がりを見せた。