広域通信制高校の「代々木高校」（志摩市阿児町神明、TEL 0599-43-6177）は新たに料理人を育てるコースをスタートした。同コースは、伊勢志摩で活躍している料理人の会「筍（たけのこ）グループ」と同校が提携し実現したもの。

　コース概要は、同校へ入学後、本人の希望により同グループより紹介されたホテル、旅館、料亭などで調理補助として住み込みで仕事に従事し、月々の給与を支給されながら、次年度からは高校授業料も所属会社より支給されるもの。

一流の料理人を目指すトレーニングを受けながら、高校卒業資格も同時に取得でき、在籍二年で調理師免許やふぐ取扱資格取得も可能なうえ、授業料をはじめとした生活面でも自立することができるのが特徴。修行中も単位認定されるほか、スクーリングなども職場と調整し、無理なく卒業まで「料理修行」に専念できる仕組み。

　同グループ代表で元日本調理師協会連合会副会長でもある中川武さんは「調理人の世界も高学歴化が進み専門学校卒業者が中心で、現場で修行を始めるのが20歳を超えてからという状況にあるが、職人の世界では年齢が若く、頭が柔軟で、手先が器用で、素直な時期に始める事が重要」と話している。

　また志摩市長の竹内千尋さんは、「伊勢志摩地域は、いにしえの昔からうまし国として名をはせてきた。こうした取り組みを通して、志摩から多くの三ツ星料理人が誕生することを期待している」とコメントを寄せている。

筍グループ代々木高等学校