伊勢市に開業して3周年を迎えたフレンチレストラン「ル・バンボッシュ」(伊勢市辻久留2、TEL 0596-26-1040)の伊勢エビ料理のコースメニューが、人気を集めている。
同店は、オーナーシェフの福井隆一さんが2004年 11月13日、故郷の伊勢市にフレンチレストランとして開業。店名はフランス語で「楽しく飲む食べる」という意味を持つスラング。席数は14テーブル28席。
福井シェフは19歳~23歳まで大阪で修行。「ビストロ・ダ・アンジュ」(大阪・心斎橋)に勤めた後、1999年渡仏。2002年までさらにフランスの一ツ星、二ツ星、三ツ星レストランで修行を重ね、フランスで最後に勤めたレストラン「ル・マクサンス」でスゴンドキュイジーヌ(副料理長で実質のシェフ)になる。会員制のレストラン「村上開新堂」(東京都千代田区)と「ル・マクサンス」が提携を結んだのを機に帰国。その後2年間、「村上開新堂」で調理部主任となり料理開発に携わり、料理研究家の山本道子さんから教えを受ける。
人気のコース料理は、地元志摩産の伊勢エビ約200グラムを1匹丸々使ったランチとディナーのコース料理で、ランチコースには、前菜、スープ、伊勢エビのローストとグラチネ、パン、デザート、コーヒーが付き5,250円。ディナーコースには、伊勢志摩のアミューズ盛り合わせ、マダカアワビのムニエル、伊勢エビのロースト、シャーベット、三重県産和牛フィレステーキ、パン、デザート、コーヒーが付き10,500円(予約、事前の問い合わせが必要)で提供している。多い時で1日約3キロ(約15匹)分の伊勢エビを調理、10月には最終的に約25キロ分の伊勢エビを仕入れたという。伊勢エビ漁は10月から解禁となっている。
福井シェフは「伊勢エビ料理はオープン当初からあったが、よく出るようになったのは今年になってから。シーフードは鳥羽や南島、志摩の新鮮なものを、イベリコ豚も使用するが『伊勢志摩ロイヤルポーク』も地元食材として積極的に使っている。今後もできる限り伊勢志摩の食材にこだわっていきたい」と話す。
3周年を迎え、「オープンしてここまで順調よく営業できたのも、『ボンヴィヴァン』河瀬シェフや『カンパーニュ』東シェフら地元で頑張って来られた先輩たちが『フレンチ』(を食べる習慣・文化)を大事に育ててきてくれたおかげだと思う。その土壌で仕事ができることに感謝している。東シェフには開業時、仕入先を紹介してもらうなどいろいろとお世話になった。ライバル店ができることになるのにそこまでしていただいたその時の感謝を忘れず、そして初心忘れず、お客様の期待を裏切らないように真面目に努力していこうと思う」と今後の決意を新たにした。
営業時間は11時30分~14時、17時30分~20時。毎週水曜、第3火曜定休。